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インドネシア、「Google Duo」ビデオコールの通話時間が世界一:Googleが調査

佐藤仁学術研究員・著述家
新設されたジャカルタの地下鉄の車内(筆者撮影)

 Googleの無料通話アプリ「Google Duo」のビデオコールの利用時間が一番長いのがインドネシアであることをGoogleが明らかにした。LINEが圧倒的に普及している日本では「Google Duo」は馴染みがないが、LINEのビデオ通話と同じもの。Googleによるとインドネシアでの18歳以上のビデオコールの利用者は48%が恋人への通話で、40%が家族との通話。

 「Google Duo」の利用者はアメリカが一番多く、次いでインド、インドネシアとなっている。インドネシアで人のビデオコールの利用者はブラジル人よりも15%長く、インド人よりも50%長く、世界平均よりも10%長いとの調査結果が明らかになった。

車内からもビデオコール、地方の家族とも頻繁にビデオコール

 現在、ジャカルタに来ているが、インドネシア人は確かにカフェやレストラン、大学構内、ショッピングセンター、バスや電車の中でビデオコールをよくやっているのを見かける。ジャカルタでは地下鉄・MRTが新設されたばかりだが、車内やプラットフォームから新設されたばかりの電車の様子をビデオコールでリアルタイムに中継して伝えている姿もよく見かけた。日本では車内での携帯電話・スマホの利用はNGだが、インドネシアや諸外国では車内でも多くの人が携帯電話・スマホでの通話をしているので、ビデオコールもよく行われている。

 インドネシアでは販売されているスマホのほとんどがAndroidであり、Googleのアプリやサービスに馴染みが深い。以前はインドネシアでもLINEが多く利用されていたが、最近ではFacebookのメッセンジャーやGoogle Duoなどが多く利用されている。またインドネシアはジャカルタに労働者が一極集中しており、多くの人が家族や友人を地方に残してジャカルタで働いている人が多い。そのため家族とのビデオコールは頻繁に行われている。

新設されたジャカルタのMRTのプラットフォーム(筆者撮影)
新設されたジャカルタのMRTのプラットフォーム(筆者撮影)
学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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