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フランス政府、デフォルトの検索エンジンとしてGoogleの利用を中止:個人情報の扱いを懸念

佐藤仁学術研究員・著述家
フランスのマクロン大統領(左)とGoogleのサンダー・ピチャイCEO(右)(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

 フランス政府は検索エンジンとしてGoogleをデフォルトで利用することを中止することを明らかにした。フランスでのフランス人のGoogle利用中止ではなく、あくまでもフランス政府内での検索エンジンをGoogleを利用しないだけだ。

代替としてQwantを利用

 フランス国民議会とフランス陸軍省は2018年10月に既に、Googleをデフォルトの検索エンジンとしては利用中止している。Googleの代替として、フランスの企業Qwantの検索エンジンを利用している。

 Googleが利用者の検索行動や履歴をトラッキングしてターゲット広告を表示することに対して、フランス政府は個人情報の取り扱いの観点から懸念を示している。 Googleの代わりに利用するQwantでは、利用者の検索行動や履歴をトラッキングしない。

 フランスのマクロン大統領は「政府は利用者のプライバシー、インターネットへの安心安全なアクセスを保護するためのルール強化、法制度の整備をしていかないといけない」とコメント。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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