Google、モバイルとクラウドが好調で増収増益:インドでの売上も30%増
Alphabetは2018年10月25日、傘下のGoogleの2018年第3四半期(7~9月)の決算を発表した。
Alphabetの2018年第3四半期の連結売上高は前年同期比21%増の337億4000万ドル(約3.5兆円)で、純利益は37%増の91億9200万ドル(約1兆円)だった。
変わらず好調の広告と動画、クラウド
Alphabetの売上の99%以上がGoogleだ。そのGoogleの売上高は前年同期比21%増で335億9400万ドルで、営業利益は11%増の94億9000万ドルだった。Google事業にはGoogleの検索やYouTube、Android、アプリ、クラウド、Google Play、ハードウェアなどが含まれる。特にモバイル向けの広告とYouTubeが絶好調なことも例年通りである。広告が売り上げの86%を占めている。またクラウドも好調で、広告以外の収入は29%増の46億4000万ドルだった。
Googleを支える広告収入は同じで、Googleの売上の約86%を占めている。従来からの広告依存によるGoogleの売上構造は変わっていないものの、以前は90%以上が広告の売上だった。最近では、Google Play、「Google Home」といったハードウェアなど広告以外の売上が増加している。年々少しずつだが広告以外の売上が増加しており、Googleの収益構造が着実に変わろうとしている。
「それ以外の事業」はGoogle Fiber、Calico、Nest、Verily、GV、Google Capital、Xなど多額の投資が必要な事業だ。売上高は前年同期比25%増の1億4600万ドルだったが、営業損失は7億2700万ドルの赤字で前期よりも7700万ドル増加している。売上高の伸びは好調だが、投資コストも多大なことから、まだ赤字は続くだろう。
インドでの売り上げも30%増
またGoogleはインドでの事業が2018年には売上が30%増の933億7000万ルピー(約1500億円)、利益は33%増の40億7000万ルピーに達することを明らかにした。50ドル~100ドル程度の低価格のスマホが急速に普及しているインドでの収益の柱も広告だ。
Googleはインドでは全国の鉄道駅に無料Wi-Fiを敷設しており、さらに多くのインド人がインターネットにアクセスしてGoogleを利用しやすい環境を提供している。Googleのサービスを利用してもらわないと広告収入につながらないので、Googleにとっては無料Wi-Fiの提供は重要な投資だ。特にYouTubeでのインド映画やダンス、音楽の視聴がインド人には人気が高い。
▼Google Indiaの取組み紹介動画(Google India)