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オランダ、再生プラスチックで作った「自転車道路」登場

佐藤仁学術研究員・著述家
(PlasticRoad提供)

 オランダのズヴォレ市にリサイクルプラスチックで作られた自転車専用道路が2018年9月に登場した。名前も「PlasticRoad」と名付けられており、全長30メートルで、21万8000個のプラスチックカップと50万個のペットボトルの蓋(ふた)がリサイクルされて道路になった。

(PlasticRoad提供)
(PlasticRoad提供)
(PlasticRoad提供)
(PlasticRoad提供)

 オランダではこれからもリサイクルプラスチックを道路建設に活用していく予定で、2018年11月にはオランダのヒートホールンでも導入予定。自転車道路以外にも駐車場や駅のホームなどにも活用できないか検討している。最終的には100%リサイクルプラスチックを活用して道路を作っていくことを目指している。

 オランダの建設会社KWS、プラスチックメーカーWavin、石油会社Totalで「PlasticRoad」の開発を行って来た。リサイクルプラスチックのため、軽量だから道路建設時に地盤への負荷が少なく、道路の下の空洞を排水溝として活用できるので、洪水防止にもなる。またCO2排出量削減にも貢献。

 現在、全世界で毎年3億5000万トンのプラスチックが消費されているが、多くがリサイクルされずに埋めたてられるか焼却処分されている。欧州でもプラスチックのリサイクル率は7%程度。

▼「PlasticRoad」登場を伝える現地のニュース

▼KWSが公開しているリサイクルプラスチックでの道路建設のコンセプト動画

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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