Facebook:「ホロコースト否定論」投稿への見解、ユダヤ人のザッカーバーグCEOが言及

(写真:ロイター/アフロ)

「全てを削除することはない」

 Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOはホロコースト否定に関するFacebook上での投稿を削除しないことを米国メディアRecordの取材で明らかにした。但し、反ユダヤ主義的な人種差別を煽るような発言は削除していく。ザッカーバーグ氏自身がユダヤ人であることから、大きな波紋を呼んでいる。

 第2次大戦時にナチスが欧州のユダヤ人やロマなど約600万人を殺害したホロコーストだが「ホロコーストは存在しなかった」という、いわゆるホロコースト否定論を主張する人々もいる。欧州ではホロコースト否定を法律で禁止している国も多い。

 ザッカーバーグ氏はインタビューの中で「ホロコーストを否定する人々もいる。そのことは極めて残念だ。だが、人々に正しく理解されていないこともあるので、そういう投稿を必ずしも全て削除することはない。人々が意図的に間違った理解をすることはないと思う。但し、私自身はホロコースト否定論を認めているわけでは決してない。特定の集団に対する暴力や憎悪を煽る、行き過ぎた投稿は削除していく」とコメント。

ユダヤ人ザッカーバーグ氏に米英のユダヤ団体からは批難の声

 Facebookは全世界で約22億人が利用している世界最大のSNSで、Facebookでの情報の拡散力は大きい。ザッカーバーグ氏自身がユダヤ人であることから、ユダヤ人団体からも、今回の同氏の発言に対して批難の声が上がっている。

 イギリスの「反ユダヤ主義に対抗するキャンペーン」(Campaign Against Antisemitism)のディレクターのStephen Silverman氏は「ザッカーバーグ氏の発言は無責任だ。ホロコースト否定論に肯定的な主張はない。ホロコーストはユダヤ人が金儲けのために作ったでっち上げの話だと批判されるホロコースト否定論は批判すべき。ザッカーバーグ氏はFacebookに投稿されるそのような発言を削除する責任を果たすべきだ」とコメント。

 またアメリカ最大のユダヤ人団体「名誉毀損防止同盟」(Anti-Defamation League)のチーフエグゼクティブのJonathan Greenblatt氏は「ホロコースト否定論は、意図的であり長年にわたってユダヤ人に対する脅威と侮辱を与えてきた。Facebookはホロコースト否定論の拡散を許すべきではないし、もっとモラルや倫理観を持つべきだ」と語っている。