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「カリフォルニア共和党」で検索「思想はナチズム」Googleが謝罪、Wikipediaのエラーか

佐藤仁学術研究員・著述家
Googleの検索結果に怒りを露わにした共和党のKevin McCarthy氏(写真:ロイター/アフロ)

 Googleで「California Republicans(カリフォルニア 共和党)」と検索すると検索結果の共和党の説明のところで「イデオロギー(思想)」の箇所に「Nazism(ナチズム)」と表示されていた。Googleは指摘をうけて、2018年5月31日に即削除した。

Googleでの検索結果。右下のイデオロギーの箇所で「ナチズム」と表示されていた。(Eric Wilson氏のツイッターより)
Googleでの検索結果。右下のイデオロギーの箇所で「ナチズム」と表示されていた。(Eric Wilson氏のツイッターより)

「Wikipediaでなんらかのエラー」

 どのくらいの期間「カリフォルニア 共和党」で検索して、「イデオロギー」の箇所に「Nazism」と表示されていたのかは不明。カリフォルニアの共和党議員のKevin McCarthy氏は「世界最大の検索エンジンが、カリフォルニア共和党をナチスとラベリングするとは不愉快極まりない情けない話で、大きなダメージだ」と怒りを露わにしていた。またカリフォルニア共和党のExecutive Directorを務めるCynthia Bryant氏は「GoogleやWikipediaは表示する内容に責任を持つべきで、今回の件は名誉棄損だ」と同様に怒りのコメントを寄せている。

「意図的に書き換えはない」

 Googleのスポークスマンは削除後に、謝罪。「Google検索結果で表示されるのは、Wikipediaの内容を引用しており、Wikipediaの方で間違いがあったのだろう。但しWikipediaにはナチズムと書かれていないので、なんらかのエラーが生じたのだろう」と見解を示した。「Google社員が意図的に書き換えたことはない」と同社による情報操作はなかったことを強調している。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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