オランダ、世界初「道に捨てられたガム」でシューズ製造
アムステルダムでは路上に落ちた大量のガムを集めて、それらをリサイクルしてスポーツ用シューズを製造。2018年6月から販売を開始する。オランダのアムステルダムに行くと「I amsterdam」というアムステルダムのキャンペーンの看板をあちこちで見かける。そのキャンペーンの一環。
年間1500トンものガムが路上に
アムステルダムでは年間1500トンものガムが路上に捨てられている。要は噛み終わったガムをティッシュなどに包んで捨てないで、そのまま道路に吐き捨てている。そのガムは人の靴の裏に付着し、踏んだ人は不愉快な思いをするし、道路に付着したままのガムもある。そのような路上ガムを掃除して除去するのにも年間数百万ユーロ(数億円)かかっている。それでもいっこうにガムを道路に吐き捨てる人は減らない。
「ガムから新たなタイプのゴムを作ることに成功」
そのような道路に吐き捨てられて固まったガムを収集し、ファッションメーカーEXPLICITとガムリサイクル業者のGumdropが協力して、スポーツシューズ「Gumshoe」を製造、販売する。GumdropのAnna Bullus氏は「ガムの原料に合成ゴムが入っていることがわかり、ガムを元にして、新たなタイプのゴムを作ることに成功した」とコメント。Jonathan Van Loon氏は「多くの人に、アムステルダムの道路に吐き捨てられたガムの問題を知ってもらいたい。誰もが欲しがるような製品を作った」と語っている。アムステルダムの人たちや観光客のマナーが向上し、ガムが路上に吐き捨てられなくなったら、シューズ製造はできなくなるかもしれない。
シューズは169.95ユーロから199.95ユーロ(約2万5000円)で販売。シューズのソール部分が収集されたガムで作られている。それ以外は本革を使用。ガム1キロで4足のシューズが作られる。ガムが付着したシューズのように歩きながら不快な思いをすることも、ガムの臭いがすることも絶対にないそうだ。
▼「Gumshoe」紹介動画