スマホが急速に拡大したミャンマーでも「ポケモンGO」充電が持たないから街でやるよりも運転中に
5年前まで携帯電話すら、ほとんど普及していないで、スマホなんて誰も持っていなかったミャンマーだが、2011年に民政に移管してから、携帯電話事業者も従来のMPT1社独占からカタールのOoredooやノルウェーのTelenorがミャンマー市場に進出しており、現在ではヤンゴンのような大都市だけでなく、全国的に携帯電話利用者が急増し、約4,500万加入で人口普及率85%まで達している。またミャンマーでは他の国のようにガラケー(フィーチャーフォン)の時代がなかったので、流通している端末のほとんどがスマホであるため、スマホの普及率だけなら日本よりもミャンマーの方が普及している。
スマホ端末は中古も多く、新品でも廉価スマホ
ミャンマーではあっという間にスマホが普及し、彼らの多くがスマホで世界中のあらゆる情報を得ている。特にFacebookが大好きで、誰もがスマホでFacebookでニュース収集や友人知人がいいねした情報などをチェックしている。スマホでのゲームも大人気で、若者らはよくゲームで遊んでいる。
スマホも中国やフィリピン、インドのメーカーの中古端末や新品が大量に流通している。町のあらゆる所で中古から新品まであらゆるスマホを屋台で販売している。中古だと10ドルくらいで新品でも50ドルくらいが相場だ。日本では誰も知らないメーカーがほとんどだが、それでもFacebookやネット検索、簡単なゲーム、ショートメッセージ(SMS)、通話を行うには十分である。またプリペイドSIMカードも町中のあらゆる所で購入が可能であり、チャージが無くなったらその場で購入して、スマホを利用している。
「ポケモンGO」が流行らないのはスマホの充電が持たないから
そのミャンマーでも「ポケモンGO」は人気があったが、現在では下火だ。街でやっている人は非常に少ない。その原因は流通しているスマホのほとんどが廉価版であるため、「ポケモンGO」をやっていると、あっという間に充電がなくなってしまうからだ。また中にはGPS機能が装備されていないスマホもあるらしい。そして中古端末が多いので対応していないことも要因の1つのようだ。また「ポケモンGO」以外にも他にもたくさんのスマホゲームがあるため、特に「ポケモンGO」への拘りは強くないようだ。
それでも「ポケモンGO」をやるミャンマー人たちは、すぐに充電が無くなってしまう町中で歩きながらでなくて、自動車に乗りながら、自動車から充電しながらプレーを楽しむことが多い。ヤンゴンの渋滞はとにかく酷いので、なかなか進まないことが多い。そのため運転手の多くは自動車が止まるとスマホをチェックしている。ヤンゴンでは安全のためにヤンゴン市内ではバイク乗車が禁止されているため、ほとんどの人が公共バスか自動車を利用している。タクシーも非常に多く、ぼったくられることも多いがだいたい200円くらいで乗車できる。
街ではビルボードで「運転中のポケモン禁止」の注意書きは見かけるものの、「ポケモンGO」だけでなくスマホでFacebookをチェックしたり、通話やメッセージをやったり、他のゲームを楽しんでしまうことが多い。
急速にスマホが普及して誰もがスマホで今まで知らなかった新たな世界を楽しむことが出来るようになったミャンマーだが、それに伴う社会的課題も一緒にやってきた。