交通機関にリストバンドで簡単に乗車:中国武漢でのトライアル

ジェムアルトは中国武漢市の交通機関向けNFC に対応した「Optelio コンタクトレスチップ」を搭載したリストバンドを供給することを2015年7月に発表した。武漢市は湖北省の省都であり、人口1,100 万を超え、中国中部地域で最も人口の多い都市の1 つ。

今回の実証実験(トライアル)では、リストバンドにあらかじめ交通アプリをインストールし、ユーザーは手をかざすだけでバスや地下鉄に乗車できる。リストバンドにはフィットネストラッカーも組み込まれている。それによってユーザーは歩数、移動距離、睡眠状態など日々の活動を記録管理することができる。さらにスマートフォンのアプリ経由で簡単に残高照会やチャージをすることもできる。

武漢市は中国における主要交通網のターミナル駅となっており、通勤者のスムーズな流れを確保するために、交通システムは急速に非接触型に移行しており、既に1,300 万枚以上の非接触型カードが利用されている。このシンプルで安全なリストバンドは、今後、決済やその他の付加価値サービスなどの拡充が可能で、ジェムアルトは今後も「より簡単で迅速な移動手段」を提供していく予定である。

ユーザーはリストバンドをかざすだけで簡単に交通機関に乗車できるようになり、ユーザー満足度の向上、交通機関の効率化、地域の成長につながることを目指している。ジェムアルトはすでに3 年以上にわたり武漢市に非接触型交通カードを供給しており、新製品のリストバンドはこれらの延長線上にある。

ジェムアルトのグレーターチャイナ・韓国担当社長であるSuzanne Tong-Li氏 は、次のようにコメントしている。「本年、中国におけるウェアラブル端末市場の規模は100 億人民元(16 億ドル)を超えると予測されています。当社は、交通、決済の両方の領域での非接触決済の展開に豊富な経験を有しており、武漢市の『世界水準の交通網を構築する』とのビジョンに寄与する、画期的なウェアラブル製品を提供することができます。」

■利便性向上の次は交通機関乗車のマナー向上アプリ?

日本ではJRや地下鉄、バスに乗車する際にSuicaなどの非接触カードをかざして乗車するのが当たり前になってきている。世界的にも非接触カードによる交通機関への乗車は多く見られるようになった。しかし健康管理とセットになったリストバンドでの公共交通機関への乗車は世界ではまだ少ない(ジェムアルトは北京でも同様のリストバンドのトライアルを実施したことがある)。

リストバンドなら常に身に着けているから、定期券やカードのように忘れてきてしまって駅や停留所で慌てることも少ないかもしれない。また定期券やカードのようにかざしてから、ポケットに入れたり、財布に入れたりといった動作も不要だろうから、その分は改札ではスムーズに流れるから、大量の乗客を捌くのには効率的で適しているのかもしれない。

日本人は中国の交通機関に乗るときに、物凄い勢いで乗車してくる中国人に圧倒されてしまう。ちゃんと整列して順序正しく交通機関に乗車するマナーの向上にもなるような仕組みやアプリがあると更に良い製品になるのではないだろうか。

▼トライアルで利用するリストバンド

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