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レアルマドリードVS FCバルセロナ カタルーニャ独立派勝利直後、世紀の一戦を前にジダンが言ったこと

今井佐緒里欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家
(写真:ムツ・カワモリ/アフロ)

カタルーニャの住民投票が12月21日行われ、独立派が過半数を獲得した。

よりにもよってこんな時、23日に伝統の一戦「エル・クラシコ」、レアルマドリード VS FCバルセロナの試合がレアルの本拠地サンチャゴ・ベルナベウで行われる。

4700万人のスペイン人と、700万人のカタルーニャ人の闘いと言われており、テレビ視聴者は6億5000万人と見込まれている。

カタルーニャの独立をめぐって、スペインとカタルーニャとの間で政治的な緊張が高まるなか、この伝統の一戦はこれからも存続できるのだろうか。消滅してしまうということは、ないのだろうか。

英国の日刊紙ザ・ガーディアンのスポーツ特派員で、この二つのライバルクラブについての著書もあるSid Lowe氏は語る。「たとえカタルーニャが独立するのであっても、誰もこの試合がなくなることは望んでいない」「バルセロナでは、誰もこの試合をやめたくないと思っている。たとえ自分の政治的、社会的意見は異なっているとしても」。

なぜなら、レアルとバルサの試合は、神聖な儀式のようなものだからだ。多くの場合、家族や仲間と見る試合は、分裂よりも、再会や修復のためのものだからだ。

レアルの監督、ジダンはどう思っているのだろうか。

文字通り「歴史的一戦」を前に、彼の声が入ってきた。

「サッカーは、世界中で最も見られていて、最も愛されているものだ。すべての人を一つに結びつけるものだよ」。

カタルーニャ自治の最大の危機の時でさえ、マドリードとバルセロナの誰もが、いつものように対決し続けることを望んでいる。ジダンのように、スペインのサッカー界のだれもが、この決闘が終わりを迎えるのは受け入れないだろう。

バルサの会長、ジョゼップ・マリア・バルトメウは言う「我々はla liga(リーガ・エスパニョーラ)でサッカーを続けることを望んでいる。今は、我々の参加は保証されている」。彼は「カタルーニャは自分のことを決める権利がある」という立場に賛成を示しているが、このように語っている。

メッシとロナウドの対決まで、あともうわずかである。

世紀の一戦を前に、ジダンは語る。「僕は選手として生きたし、今は監督として生きている。そんな僕が、信じられないほど興奮している。僕たちは集中している。これらの瞬間を生きるのは、素晴らしいことだ」。

ベルギーのrtbfが伝えた。

欧州/EU・国際関係の研究者、ジャーナリスト、編集者、作家

フランス・パリ在住。追求するテーマは異文明の出会い、平等と自由。EU、国際社会や地政学、文化、各国社会等をテーマに執筆。ソルボンヌ(Paris 3)大学院国際関係・欧州研究学院修士号取得。日本EU学会、日仏政治学会会員。駐日EU代表部公式ウェブマガジン「EU MAG」執筆。前大使のインタビュー記事も担当(〜18年)。編著「ニッポンの評判 世界17カ国レポート」新潮社、欧州の章編著「世界で広がる脱原発」宝島社、他。Association de Presse France-Japon会員。仏の某省関連で働く。出版社の編集者出身。 早大卒。ご連絡 saorit2010あっとhotmail.fr

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