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「HARUMI FLAG」のタワー棟は旧・選手村とはまったく別モノ。果たして買いか?

櫻井幸雄住宅評論家
間取り図は「HARUMI FLAG 」の広報事務局提供

 東京都中央区で開発中の「HARUMI FLAG」で、新しい分譲マンションの計画が発表された。上は、その間取り例で、約95平米の3LDKタイプだ。

 50階建て超高層なのに柱が少なく、建物四隅の柱を大きくずらして巨大なコーナーサッシを実現している。これは、「免制震」のハイブリッド構造という最先端の構造を採用している効用と思われる。バルコニーの持ち出しも大きい。

 室内にPS(パイプスペース)がないのは、長期優良住宅でS.I(スケルトン・インフィル)になっているため……もうそれだけで、高規格マンションが多い湾岸エリアでも極めつきのハイスペック・マンションであることが分かる。

 「HARUMI FLAG SKY DUO」と名付けられた新マンションは、「HARUMI FLAG」内に誕生する地上50階建て2棟の超高層……そう書くと、東京五輪の選手村として使われたマンションには超高層もあったのか、と思う人がいそうだ。「選手村マンションは、もういいよ」と言われてしまうかもしれない。

 しかし、東京五輪の選手村として使われた建物に超高層はなかった。「HARUMI FLAG SKY DUO」は今、基礎工事が始まったばかりの新築マンションだ。

 そして、東京五輪の選手村マンションと、今回発表された2棟の超高層マンションはまったくの別モノ。同じ「HARUMI FLAG」という開発地内に誕生するのだが、選手村マンションの続きとはいえない。つくり、広さ、価格が別次元といえるほど異なり、販売戦略もまったく違ったものになることが予想されるマンションであるからだ。

「HARUMI FLAG 」の全体完成予想図。写真中央に位置する2棟の超高層マンションが「HARUMI FLAG SKY DUO」だ、「HARUMI FLAG」広報事務局提供
「HARUMI FLAG 」の全体完成予想図。写真中央に位置する2棟の超高層マンションが「HARUMI FLAG SKY DUO」だ、「HARUMI FLAG」広報事務局提供

 この新しいマンションは狙い目なのか、はたまた、こんなことなら選手村マンションのほうを買っておけばよかったのか。

 今回発表された内容と、これまでに得ていた情報を基に解説したい。

つくりはまったく別モノ。そして価格も……

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住宅評論家

年間200物件以上の物件取材を行い、全国の住宅事情に精通。正確な市況分析、わかりやすい解説で定評のある、住宅評論の第一人者。毎日新聞に連載コラムを持ち、テレビ出演も多い。著書多数。

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