コロナ禍で各分野への影響が大きく出たこの1年、中古マンションの価格はどのように推移したのか。興味深いデータが3月26日に発表された。

 マンション情報サイト「マンションレビュー」を運営するワンノブアカインド社が発表した「全国市区町村 マンション坪単価・騰落率ランキング (2020年2月〜2021年2月)だ。

 ランキングでは、この1年、全国で中古マンションの坪単価が最も高かったのは東京都港区で、444万6300円。といっても、わかりにくいだろう。75平米住戸(平均的3LDKの広さ)で換算すると1億1115万円になる水準である。

 以下、10位までは東京中心エリアの区が占める結果になったのだが、11位に武蔵小杉駅がある神奈川県川崎市中原区がランクイン。水害で評価が下がったと見られがちだが、実際のマンション価格はいまだ高い水準であることがわかった。

 次に騰落率ランキング(2020年2月と2021年2月の価格差を比べて、値上がりが大きかった場所ほど上位になる)では、福岡県北九州市門司区がプラス44.14%で全国1位に。以下、ベスト10のうち2市区が福岡県という結果になった。

全国市区町村 騰落率ランキング10位

1位 福岡県北九州市門司区

2位 埼玉県三郷市

2位 千葉県千葉市花見川区

4位 福岡県久留米市

5位 千葉県習志野市

6位 埼玉県新座市

7位 千葉県流山市

8位 愛知県春日井市

9位 広島県広島市安佐南区

10位 福岡県北九州市小倉北区

 騰落率で上位の市区町村は、地方都市や郊外エリアである。従来マンション価格が抑えられていた郊外で、割安中古マンションに注目する人が増え、価格が上昇したと考えられる。それは、まさに「郊外の注目度が増した」コロナ禍の影響といえるだろう。

 ちなみに、首都圏では2位の埼玉県三郷市と7位の千葉県流山市が、つくばエクスプレス沿線。コロナ禍で、住環境のよいつくばエクスプレス沿線人気が上昇していることを裏付けている。

 今回のデータでは、もうひとつ興味深い数値が発表された。それは、2020年2月から2021年2月までの13ヶ月における中古マンションの坪単価変遷。この13ヶ月間で、中古マンション価格が最も落ち込んだ時期はいつか。そして、最も高かった価格と低かった価格の差が大きかった場所はどこかが、分かるからだ。

 まず、この13ヶ月で、中古価格が最も下がった時期は昨年4月。最初の緊急事態宣言が出され、多くの人が不安を抱えながらステイホームを守った時期だ。

 そして、全国で中古マンションが最も大きく値を下げたのはどこか。今回のデータでは、その場所も明らかにされた。

70平米住戸が1300万円下がった場所も