三井不動産レジデンシャルが、昨年秋、新タイプの分譲住宅を販売した。

 「ファインコート品川中延フロントレーベル」。フロントレーベルは、フロントランナー(先導者)のように、分譲一戸建ての“先導的物件”であることを示しているのだろう。これまでにない工夫を凝らした物件なのだ。

 その工夫とは、あえてカーポート=駐車スペースを設けていないこと。敷地内にマイカーを所有しない一戸建てとなっている。

 従来、駐車スペースは一戸建ての生命線というべきものだった。

 分譲マンションを買うと、駐車場を借りなければならない。その賃料は、安くても月額5000円。1万円から2万円程度になるのが普通だ。中間をとって、月額1万5000円を毎月支払い続けると考えれば、駐車場付き一戸建ての長所が際立つ。一戸建てであれば、自前の駐車スペースにマイカーを収めるので、毎月の駐車場使用料が不要。その分、生活が楽になるし、駐車場までの距離が短いという利点もある。

 敷地内に設けられた駐車スペースは、一戸建てがマンションよりもすぐれている点の代表項目だった。それを手放す一戸建てが“先導的物件”と位置づけられたわけだ。

 その意義とは、そしてどんな人が購入したのかを取材した。

あえて、一戸建てで駐車スペースをなくした理由とは