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エディー・ジョーンズ氏、豪州協会と5年契約。再びワラビーズの指揮官としてラグビーW杯を戦う!

斉藤健仁スポーツライター
W杯で勝負強さを発揮してきたジョーンズHC。2023年大会はワラビーズを指揮する(写真:ロイター/アフロ)

エディー・ジョーンズ氏が再びワラビーズの指揮官へ! 

1月16日(月)、オーストラリアラグビー協会は、「ワラビーズ」ことラグビーのオーストラリア代表の新ヘッドコーチとしてジョーンズ氏と5年契約を結んだことを発表した。

ジョーンズ氏は昨年12月に、7年間指揮していたイングランド代表を解任されていた。その経緯はこちら→「ラグビーW杯まで9ヶ月。イングランド代表エディー・ジョーンズHC解任!その理由は?」

すでにアドバイザーを務める東京サントリーサンゴリアスなどで指導を再開していたジョーンズ氏は、昨年12月末、「2~3週間で発表になる。クラブチームを率いる可能性はない。ナショナルチームで指導する」と話していたが、まさしくその通りとなった。

◇1月末から今年のW杯に向けて始動

2020年からオーストラリア代表を指揮していたニュージーランド人のデイブ・レニーHC(ヘッドコーチ)は解任され、すでにトレーニングキャンプを行っていたワラビーズだが、1月29日(日)からエディー新体制が始動する。

なおエディーは男子15人制の「ワラビーズ」だけでなく、女子15人制代表「ワラルーズ」にも関与するという。

1月29日からの5年契約ということで、ジョーンズHCは、2023年ワールドカップはもちろん、2025年にオーストラリアはブリティッシュ&アイリッシュ・ライオンズを迎え、さらにオーストラリアで開催される2027ワールドカップでもワラビーズの指揮を執ることになったというわけだ。

◇「(ジョーンズ氏を)獲得する機会を逃したくなかった」(豪州協会会長)

2001年から2005年にワラビーズを率いていたジョーンズHCは2003年母国開催のワールドカップで準優勝に導いており、さらに2016年から2022年の7年間、イングランド代表を指揮しており、73%という高い勝率をもたらした手腕が評価された。

オーストラリア協会のハーミッシュ・マクレナン会長は「エディーのラグビーに対するシステムの深い理解と知識は、チームを次のレベルに押し上げてくれるだろう。

世界最高の指導者がオーストラリアの象徴であるワラビーズのコーチとして、またワラルーズのプログラムを監督するために母国に戻ってくることは非常に大きなことだ。(世界)最高の大会で計り知れない知識と経験を持つコーチを獲得する機会を逃したくなかった」とジョーンズHCと契約した理由を説明した。

◇「フランスで24年ぶりの優勝ができると確信」(ジョーンズHC)

ジョーンズHCは協会を通して「オーストラリアに戻って、ワールドカップで母国を率いることができることは私にとって本当に素晴らしい機会です。オーストラリアラグビー界にとって、(この5年間は)非常に重要な時期となるでしょう。

オーストラリア人の誇りを持つ者として、こうした時期に代表チームを率いることができるのは大変光栄なことです。ワラビーズには才能ある選手たちが豊富で、非常に選手層が厚い。すべての選手がフィットしていて、コンディションが良ければ、フランス(ワールドカップ)で24年ぶりの優勝ができると確信している。

去年の女子ワールドカップでワラルーズの戦いぶりを目の当たりにしましたが、彼女たちは2025年のワールドカップに向けて成長しようというスピリットを感じています。まずは帰国してチームに溶け込むことを楽しみにしています」と話した。

オーストラリア協会は2027年の母国開催の指揮官として昨年夏からジョーンズHCにアプローチをしていたようだが、昨年12月にジョーンズHCがイングランド代表を解任されたことで、急遽、判断を変えたようだ。

12月末現在で、「2023年のワールドカップで指導するのは難しい」とジョーンズHCは話していたものの、オーストラリア協会は勝率38%と低かったレニーHCを解任し、ワールドカップでの実績十分なジョーンズHCに任せる決断をしたというというわけだ。

◇23年W杯準々決勝で日本代表との対戦の可能性も

62歳のジョーンズHCは「次(のヘッドコーチ)が最後になる」という趣旨の内容もメディアに話しており、おそらく、再び日本代表のヘッドコーチになる可能性がなくなかったことは残念だが、いずれにせよ〝ワールドカップに強い〟ジョーンズHCが再び見られるのは嬉しい限りだ。

1991年、1999年と2度のワールドカップ王者に輝いたワラビーズ。2023年ワールドカップで再びエディー体制で世界一を狙うことになった。

なおオーストラリア代表は2023年フランスワールドカップではプールCでウェールズ代表、フィジー代表、ジョージア代表、ポルトガル代表と同組である。プールDの日本代表が予選プールを通過すれば、準々決勝でオーストラリア代表と対戦する可能性もある。

スポーツライター

ラグビーとサッカーを中心に新聞、雑誌、Web等で執筆。大学(西洋史学専攻)卒業後、印刷会社を経てスポーツライターに。サッカーは「ピッチ外」、ラグビーは「ピッチ内」を中心に取材(エディージャパン全57試合を現地取材)。「高校生スポーツ」「Rugby Japan 365」の記者も務める。「ラグビー『観戦力』が高まる」「ラグビーは頭脳が9割」「高校ラグビーは頭脳が9割」「日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう」(4冊とも東邦出版)「世界のサッカー愛称のひみつ」(光文社)「世界最強のGK論」(出版芸術社)など著書多数。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。1975年生まれ。

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