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男子7人制日本代表、リオ五輪のアジア予選に挑む代表候補23名発表 15人制日本代表からも4名選出!

斉藤健仁スポーツライター
男子セブンズ日本代表HCの瀬川氏(左)とセブンズ部門長の本城氏 撮影:斉藤健仁

5月28日(木)、14時から東京・日本ラグビー協会で11月7日(土)、8日(日)に香港で開催されるリオデジャネイロ五輪のアジア予選に向けた男子セブンズ(=7人制ラグビー)日本代表スコッド(候補)の発表記者会が行われ、23名が発表された。登壇者はオリンピック・セブンズ部門の部門長である 本城和彦氏と男子セブンズ日本代表HC(ヘッドコーチ)の瀬川智広氏の2人。

◆「オリンピックでも活躍できる選手」(瀬川HC)を選出

本城部門長は、男子セブンズ日本代表は「自力はついてきたと思う。明日からオリンピックのアジア予選まで163日です。6月から活動する23名のスコッドを選出しました。大学生を除く各企業の選手と契約を取り交わし、11月まで101日間を費やして、オリンピックの切符を手にしたい」とコメント。

リオ五輪のアジア予選に向けたスコッドは23名発表され、現在15人制日本代表候補として活動している選手からも4名が選出された。瀬川HCは「アジア予選だけでなく、オリンピックでも活躍できる選手という基準で選出しました。またオリンピック予選には違ったプレッシャーがかかってくると思いますが、その中でも自分たちの力を発揮できるタフなメンバーを選びました」と語った。

昨シーズン、7人制に集中することができる男子セブンズ日本代表のコアスコッドは9名だったが、コアスコッドにケガ人が多く出てしまった影響もあってワールドシリーズではメンバーを固定するまで時間がかかってしまった。だが今シーズンは15人制ワールドカップが9月~10月に行われるためトップリーグの開幕が11月となったことなどもあり、19名の選手がアジア予選までセブンズに集中する。

また現在15人制の日本代表候補にも入っている4名(リーチ、山田、藤田、福岡)はワールドカップに出場すれば、その活動が終わった後にセブンズに合流予定で「4人全員が(最終的に試合に出る)12名のメンバーに入ってくることはなく、ジョーカー的な使われ方になると思います」(瀬川HC)とのこと。

◆橋野、渡邊、山下らが今後、スコッドに入る可能性も

また昨シーズンのコアスコッドだった橋野皓介 (キヤノン)、渡邊昌紀(リコー)の2人、そしてトップリーグでも活躍した山下楽平(神戸製鋼)の計3人は現在ケガの治療に専念しているため今回のスコッドに名前はなかった。だが本人たちは男子セブンズ日本代表に復帰することに意欲的で、ケガが治り次第、スコッドに合流する可能性もあるという。

また同じく昨シーズンのコアスコッドだったジェイミー・ヘンリー(PSIコストカッツ)も日本国籍を取得することができれば、スコッドに加わる方向のようだ。

◆予選は11月に香港で開催。ライバルは香港、韓国、中国

12カ国が参加する2016年のリオデジャネイロ五輪には、すでに2014-15シーズンのワールドシリーズの成績上位4チーム(フィジー代表、南アフリカ代表、ニュージーランド代表、イギリス代表)と、開催国のブラジル代表の5チームが出場権を獲得している。残りの7枠は6大陸予選の王者と、来年6月に開催される予定の世界最終予選の優勝国となる。

リオデジャネイロ五輪の男子セブンズのアジア予選は11月7日(土)、8日(日)に香港で開催され、優勝チームがアジア代表としてオリンピックの出場権を獲得することができる。瀬川HCは「ライバルは香港代表、韓国代表、そして中国代表です。残念ながらワールドシリーズでは1年でコアチーム(大会に優先的に参加できるチーム)から落ちることになりましたが、非常にタフな大会で大きな経験をしました。アジア予選はオリンピックに向けて絶対に負けられない大会となりますが、ワールドシリーズで培った厳しさを糧に予選を突破してアジアの代表になりたい」と意気込んだ。

◆男子セブンズ日本代表 リオ五輪・アジア予選スコッド

鈴木 貴士(クボタ)

ヒーナン ダニエル(パナソニック)

吉田 大樹(ヒガシクラブ)

桑水流 裕策(コカ・コーラ)

大島 佐利(サントリー)

トゥキリ ロテ ダウラアコ(北海道バーバリアンズ)

坂井 克行(豊田自動織機)

レメキ ロマノ ラヴァ(ホンダ)

豊島 翔平(東芝)

小澤 大(トヨタ自動車)

後藤 駿弥(ホンダ)

高井 迪郎(九州電力)

鶴ヶ崎 好昭(パナソニック) ※崎の「大」は「立」

彦坂 匡克(トヨタ自動車)

斉藤 春樹(東京ガス)

羽野 一志(NTTコミュニケーションズ)

後藤 輝也(NEC)

合谷 和弘(流通経済大4年)

松井 千士(同志社大3年)

※ラグビーワールドカップ2015終了後からの活動予定選手

山田 章仁(パナソニック)

リーチ マイケル(東芝)

福岡 堅樹(筑波大4年)

藤田 慶和(早稲田大4年)

◆アジア予選スコッド 活動スケジュール

6 月 1 日(月)~7 日(日) 国内キャンプ@千葉・メディカルトレーニングセンター

6 月 15 日(月)~28 日(日) 国内キャンプ@鹿児島

7 月 6 日(月)~12 日(日) 国内キャンプ @静岡・つま恋

7 月 21 日(火)~26 日(日) 国内キャンプ@北海道・定山渓

8 月 6 日(木)~19 日(水) 海外キャンプ@オーストラリア・シドニー

8 月 27 日(木)~9 月 2 日(水) 国内キャンプ@千葉・メディカルトレーニングセンター

9 月 3 日(木)~7 日(月) アジアラグビー セブンズシリーズ遠征@上海

9 月 5 日(土)、6 日(日)アジアラグビー セブンズシリーズ第 1 戦 「上海セブンズ」

9 月 16 日(水)~23 日(水) 国内キャンプ@千葉・成田

9 月 24 日(木)~28 日(月) アジアラグビー セブンズシリーズ遠征 タイ・バンコク

9 月 26 日(土)27 日(日) アジアラグビー セブンズシリーズ第 2 戦 「タイセブンズ」  

10 月 4 日(日)~6 日(火) 国内キャンプ @千葉・メディカルトレーニングセンター

10 月 7 日(水)~13 日(火) アジアラグビー セブンズシリーズ遠征 スリランカ・コロンボ

10 月 10 日(土)、11 日(日)アジアラグビー セブンズシリーズ第 3 戦 「スリランカセブンズ」

10 月 20 日(火)~11 月 1 日(日) 国内キャンプ@ 府中/鹿児島

11 月 2 日(月)~9 日(月) リオデジャネイロ五輪アジア予選遠征@香港

11 月 7 日(土)、8 日(日) リオデジャネイロ五輪アジア予選 @香港

※スケジュールは変更する場合もある

◆オリンピックは2016年8月に開催

2016 年 6 月末 リオデジャネイロオリンピック世界最終予選 未定※

2016 年 8 月 6 日(土)~11 日(木) リオデジャネイロ五輪@ブラジル・リオデジャネイロ

※アジア予選で優勝できなかった場合、2位~4位になれば世界最終予選(16チームが参加)に回り、そこで優勝すればオリンピックの出場権を獲得できる。

スポーツライター

ラグビーとサッカーを中心に新聞、雑誌、Web等で執筆。大学(西洋史学専攻)卒業後、印刷会社を経てスポーツライターに。サッカーは「ピッチ外」、ラグビーは「ピッチ内」を中心に取材(エディージャパン全57試合を現地取材)。「高校生スポーツ」「Rugby Japan 365」の記者も務める。「ラグビー『観戦力』が高まる」「ラグビーは頭脳が9割」「高校ラグビーは頭脳が9割」「日本ラグビーの戦術・システムを教えましょう」(4冊とも東邦出版)「世界のサッカー愛称のひみつ」(光文社)「世界最強のGK論」(出版芸術社)など著書多数。学生時代に水泳、サッカー、テニス、ラグビー、スカッシュを経験。1975年生まれ。

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