「福島原発汚染処理水の海洋放出」に韓国国民の関心は意外にも低い!

福島原発処理水海洋放出に反対するソウル市議会の決起大会(ソウル市議会HPから)

 日本の福島原発汚染処理水の海洋放出決定に隣国の韓国が反発しているのは言うまでもない。

 文在寅大統領自らが「国際海洋裁判所への提訴を検討せよ」と発言し、政治的に対峙している与党「共に民主党」と野党「国民の力」が珍しく共闘し、対日糾弾決議案を共同で提出する動きに出ており、また、日本と海峡を挟んでいる全羅南・北道、慶尚南・北道、済州道などの自治体では共同で対処をすることを確認し合い、「日本福島原発汚染水放流強力糾弾」決議案を全会一致で採択した済州道の元喜龍知事は相星孝一・駐韓大使との面会を要請している。

(参考資料:反日の「本性」を現した韓国保守野党 「原発処理水放出」で日本糾弾決議案を作成!)

 また、110人いる市議会議員のうち100人が市庁前で決議大会を開いた首都ソウルでは学生らが日本大使前で抗議の意思表示としての断髪をするなど派手なパフォーマンスも演じるなどその様子は日本にも伝えられ、韓国では上から下まで大騒ぎになっていると誰もが受け止めていることであろう。

 しかし、大騒ぎしている割には一般国民の関心はそれほど高くないようにみえる。そのことは青瓦台(大統領府)への国民請願が予想外に少ないことからも見て取れる。

 大統領府が国民からの請願を受け付ける青瓦台のホームページの国民請願掲示板には政治から外交、国防、文化、芸術、スポーツにいたるまで様々な分野での請願が許されているが、「安全・環境」の分野には日本の原発処理水放水に関して5~6本もの請願が出されているが、いずれも同調者、賛同者が少ない。

 例えば、4月12日から始まった「日本の福島原発水海洋放流を防いでもらいたい」の請願賛同者は28日午後1時現在、7,601人、4月14日からの「日本福島原発汚染水海洋放流は即時撤回すべきである」の請願は1,553人、19日からの「日本の福島原発汚染水海洋放流を防いでください」の請願は474人、一昨日(26日)から始まった「日本政府の福島放射能汚染水海洋放流を防ぎ、脱原発政策を実行してもらいたい」の請願はもっと少なく250人、そして昨日(27日)始まった「福島放射能汚染水放流決定撤回のための東京五輪ボイコット請願」も1日経っても僅か307人だ。

 最も多いのが外交・統一分野に4月19日に投稿された「韓国政府は日本福島原発放射能汚染水放流決定を強く糾弾し、放流を阻止してもらいたい」の請願で28日午後1時現在、10,278人である。それでも1日平均1, 027人である。

 これに対して3年前に平昌五輪を開催した江原道が道内にチャイナタウンの建設を計画していることについての反対請願(「江原道チャイナタウン建設を撤回させてください」は今日で締め切りとなるが、1か月間の賛同者は28日午後1時現在、670,033人に達している。一日平均22,334人で、日本の原発処理水放流反対賛同者よりも断然多い。

 請願開始から1か月(30日)の間に20万人以上の嘆願が集まった場合、政府及び青瓦台責任者(各部署及び機関の長もしくは大統領首席秘書官等)が対応することになっているが、江原道の場合、政府が建設の是非に回答する前に知事は昨日、建設を取り止めることを表明していた。

 現状のままでは「処理水放出問題」での請願はどれもこれも20万人には達しないであろう。

(参考資料:「原発処理水」では日米対中韓! 中国が「対日報復」として逆「日本包囲網」か?)

東京生まれ。明治学院大学英文科卒、新聞記者を経て1982年朝鮮問題専門誌「コリア・レポート」創刊。86年 評論家活動。98年ラジオ「アジアニュース」キャスター。03年 沖縄大学客員教授、海上保安庁政策アドバイザー(~15年3月)を歴任。外国人特派員協会、日本ペンクラブ会員。「もしも南北統一したら」(最新著)をはじめ「表裏の朝鮮半島」「韓国人と上手につきあう法」「韓国経済ハンドブック」「北朝鮮100の新常識」「金正恩の北朝鮮と日本」「世界が一目置く日本人」「大統領を殺す国 韓国」「在日の涙」「北朝鮮と日本人」(アントニオ猪木との共著)「真赤な韓国」(武藤正敏元駐韓日本大使との共著)など著書25冊

有料ニュースの定期購読

「辺真一のマル秘レポート」サンプル記事
月額550円(初月無料)
月3、4回程度
テレビ、ラジオ、新聞、雑誌ではなかなか語ることのできない日本を取り巻く国際情勢、特に日中、日露、日韓、日朝関係を軸とするアジア情勢、さらには朝鮮半島の動向に関する知られざる情報を提供し、かつ日本の安全、平和の観点から論じます。

Facebookコメント

表示

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対してヤフー株式会社は一切の責任を負いません。

Yahoo!ニュース個人編集部ピックアップ