南岸低気圧

 週末の10月22日(金)は、前線を伴った低気圧が西日本から東日本の南海上を東進する見込みです(図1)。

図1 予想天気図(10月22日9時の予想)
図1 予想天気図(10月22日9時の予想)

 このため、九州南部から東海、および東北南部では概ね晴れますが、その他の地方では雲が多く、関東では雨の見込みです。

 また九州北部では午前中を中心に、西日本日本海側~北陸では午後を中心に雨の所があるでしょう。

 シベリア付近の高気圧が発達し、日本付近に寒気を送り込んでいますので、22日の最高気温は九州で平年並みのほかは平年より低い予報です。

 特に関東地方では日中も15度を下回る所が多い見込みです(図2)。

図2 関東の予想最高気温(10月22日の予想)
図2 関東の予想最高気温(10月22日の予想)

 東京は12月上旬並みの肌寒さが予想されていますので、寒さ対策をしっかりしてお過ごしください。

変則的な西高東低

 日本列島に南下する寒気の目安として、上空約5500mの気温が使われます。

 上空約5500mの気温が氷点下30度以下なら強い寒気、氷点下36度以下なら非常に強い寒気で大雪の可能性もあります。

 南岸低気圧の通過に伴って、氷点下30度以下の強い寒気が北海道を通過し、東北地方から朝鮮半島に居座っていた氷点下24度以下の寒気も、次第に北へ去る見込みです(図3)。

図3 上空約5500メートルの気温分布(上は10月22日朝、下は23日朝)
図3 上空約5500メートルの気温分布(上は10月22日朝、下は23日朝)

 日本付近は、シベリア高気圧が日本付近に張り出し、日本付近は西のほうで気圧が高く、東のほうで気圧が低い状態が続いていました。

 ただ、冬に多い「西高東低の気圧配置」のように、千島近海から日本の東海上にはっきりした低気圧はありませんので、変則的な西高東低の気圧配置です。

 この変則的な気圧配置は、「押しの西高東低の気圧配置」と呼ばれるものに似ています。

押しの西高東低:

シベリア高気圧が強いために等圧線の間隔が狭まり、押し出されるように季節風が吹く場合で、長続きする持続型

引きの西高東低:

日本東海上の低気圧が発達したために等圧線が狭まり、引き込まれるように季節風が吹く場合で、各地に暴風や大雪をもたらす反面、この荒天は一時的で、瞬発型

 つまり、変則的な西高東低の気圧配置は、長続きする「押しの西高東低」に似ていたのですが、今回の南岸低気圧の通過によって、少し崩され、寒気の南下も収まりそうです。

 とはいえ、これから続々と寒気が南下し、冬本番になります。

長い夏から急に初冬へと短い秋

 記録的な暑さが続いていた日本列島でしたが、10月初旬には寒気が北日本まで南下し、北海道の旭岳で平年より遅い初冠雪となりました。

 中旬以降は西日本まで寒気が南下し、本州では平年より早い「初冠雪」となるなど、一気に初冬の気候となっています。

 気象観測において、「初冠雪」、「初雪」、「初霜」、「初氷」と、「初」がつくものは、最低気温が氷点下となる「冬日」とともに、秋真っ盛りから冬の到来を告げるものです。

 その初冠雪ですが、北海道の旭岳など、早く観測する山では遅かったものの、多くの山では平年より早く観測をしています(表)。

表 初冠雪の「平年」と「令和3~4年(2021~2022年)寒候年」
表 初冠雪の「平年」と「令和3~4年(2021~2022年)寒候年」

 平年であれば11月である群馬県の武尊山や栃木県の男体山の初冠雪ですが、すでに観測をしていることから、今年は、冬の訪れが早いといえるでしょう。

 長い夏から急に初冬へと、秋が非常に短かったというのが今年の特徴のようです。

 新型コロナウィルスの感染者数がひと頃からみれば大きく減っていますが、急な寒さの到来で体調を崩すことなく冬を迎えて欲しいと思います。

図1の出典:気象庁ホームページ。

図2、図3の出典:ウェザーマップ提供。

表の出典:ウェザーマップ提供資料をもとに筆者作成。