彼岸後半は熱帯低気圧(台風)が西日本に接近

秋雨前線の雲と熱帯低気圧の雲(9月21日21時)

秋の彼岸

 令和2年(2020年)9月22日(火)は秋分の日で祝日です。

 秋のお彼岸(秋彼岸)の期間は、「秋分の日」を中日として前後3日間の計7日間ですので、9月19日(土)から9月25日(金)までが彼岸期間となります。

 従って、秋分の日以降は彼岸後半です。

 昔から、「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉があります。

 彼岸になれば、季節の変わり目を実感できるという意味ですが、令和2年(2020年)も、言葉通りになりそうです。

 東京の最高気温と最低気温の推移をみると、暑さが厳しかった8月は、最高気温が35度以上の猛暑日が続き、9月前半も猛暑日になりそうな日も何日かあります(図1)。

図1 東京の最高気温と最低気温の推移(9月18日から24日は気象庁、9月25日から10月3日はウェザーマップの予報)
図1 東京の最高気温と最低気温の推移(9月18日から24日は気象庁、9月25日から10月3日はウェザーマップの予報)

 しかし、彼岸後半以降は、最高気温が30度以上の真夏日がなくなる予報です。

 また、最低気温が25度以上の熱帯夜もなくなる予報です。

 最高気温が25度以上の夏日は、しばらく続きますので、日中は暑さを感じる日もあるでしょうが、ようやく、厳しい夏は終わりました。

 この傾向は全国的です(図2)。

図2 夏日、真夏日、猛暑日を観測した地点数の推移(令和2年(2020年)8月~9月)
図2 夏日、真夏日、猛暑日を観測した地点数の推移(令和2年(2020年)8月~9月)

 全国各地で猛暑日や真夏日を観測した地点の割合は、9月中旬以降大きく減っています。

 秋の彼岸に入る直前に残暑があり、真夏日や夏日が増えていますが、秋の彼岸からは、全国の半分の観測地点で夏日ではなくなっています。

熱帯低気圧が西日本接近

 令和2年(2020年)は、例年のように、彼岸がすぎると夏の終わりのようですが、熱帯低気圧が西日本に接近する予報です。

 台風に発達するかどうかは別として、夏の象徴である熱帯低気圧が秋彼岸の後半に現れたのです(表3)。

図3 地上天気図(9月20日21時)と予想天気図(9月22日9時の予報)
図3 地上天気図(9月20日21時)と予想天気図(9月22日9時の予報)

 熱帯低気圧は暖かくて湿った空気の塊です。

 熱帯低気圧の北上に伴い、秋雨前線が北上してきますし、その秋雨前線に向かって暖かくて湿った空気が流入してきます。

 このまま西日本に上陸しなくても、秋雨前線を刺激して大雨の可能性がありますので、彼岸後半からは、熱帯低気圧の動向に注意が必要です。

【追記(9月21日12時)】

 この記事後に、気象庁が「発達する熱帯低気圧に関する情報」を発表しました(図4)。

図4 気象庁が9月21日9時の観測をもとに発表した熱帯低気圧に関する情報
図4 気象庁が9月21日9時の観測をもとに発表した熱帯低気圧に関する情報

 これによると、日本の南海上の熱帯低気圧は、9月22日9時までに台風に発生する予報となっています。

 熱帯低気圧は、海面水温が台風が発達する目安とされる27度より高い海域にありますが、次第に海面水温の低い海域に移動し、紀伊半島にかなり接近する頃には温帯低気圧に変わると予想されています。

 過去の統計で、9月にこの海域の台風は、北上のち北東進して東海地方に接近しますので、珍しいコースではありません(図5)。

図5 台風の進行速度を加味した平均経路(9月)
図5 台風の進行速度を加味した平均経路(9月)

 気象庁が発表した、日本の南海上の発達する熱帯低気圧の予報では、台風は上陸前に温帯低気圧に変わるという予報です。

 しかし、上陸するしないにかかわらず、大雨に警戒する必要があることには変わりがありません。

 彼岸が過ぎても、熱帯低気圧(台風)の動向に警戒が必要です。

【追記2(9月21日13時30分)】

 日本の南海上の熱帯低気圧は、9月21日12時に台風12号になりました。

 24時間以内に台風になると発表してから、3時間後の発生と急発達です。

タイトル画像、図4の出典:ウェザーマップ提供。

図1、図2の出典:気象庁資料とウェザーマップ資料をもとに著者作成。

図3の出典:気象庁ホームページ。

図5の出典:饒村曜(昭和55年(1980年))、台風に関する諸統計(第2報)進行速度、研究時報、気象庁。