梅雨入り前の暑さの1週間
真夏日観測点が3桁
令和2年(2020年)6月4日(木)は、梅雨前線が沖縄と九州の間の海上で停滞し、沖縄は梅雨の中休み、九州南部・四国は梅雨の曇雨天となっています(図1、タイトル画像参照)。
梅雨がないとされる北海道では低気圧の通過によって雨のところが多くなっていますが、梅雨入り前の東北、北陸、関東甲信、東海、近畿、中国、九州北部は晴れています。
このため、強い日射により各地で気温が上昇し、全国で気温を観測している921地点のうち170地点(18%)で、最高気温が30度以上という真夏日を観測しました。
真夏日が3桁(100地点以上)になったのは今年初めてで、大阪市の真夏日も今年初めてです。
また、最高気温が25度以上という夏日は714地点(78%)と、これも今年最多でした。
令和2年(2020年)の夏日は、4月は例年より少なく、ほぼ0でしたが、5月上旬と5月末から現在で急増しています(図2)。
似た天気が続く
6月5日(金)は、北海道を低気圧が通過することから天気が変化しますが、その他の地方では、梅雨前線の位置が変わらないために4日(木)と同じような天気が続きます。
このため、関東の内陸部から西日本、沖縄では晴れて気温が上昇して真夏日になるという予想です(図3)。
ただ、梅雨入り前の東北から九州北部では、晴れているといっても、太平洋高気圧に覆われるという安定した晴天ではありませんので、所によっては大気不安定による局地的な雨となる見込みです。
とはいえ、気温が高い状態にはかわりがありません。
全国の週間天気予報を見ても、10日(水)までは、お日様マーク(晴れ)が多く、傘マーク(雨)が少ない予報です(図4)。
気温も平年より高い予報で、尾東海から西日本では真夏日が多い予報で、東京でも5日(金)と11日(木)は真夏日の予報です。
5日(金)に東京で真夏日となれば、今季初の真夏日です。
各地の梅雨入りは
ウェザーマップの16日先までの天気予報によると、那覇は10日(水)までは傘マーク(雨)や黒雲マーク(雨の降る可能性のある曇り)がありますが、11日(木)以降、10日間にわたってお日様マーク(晴れ)と白雲マーク(雨の可能性が少ない曇り)だけです(図5)。
降水の有無の信頼度が5段階で下から2番目のDや真ん中のCが多い予報ですが、10日(水)か11日(木)には梅雨明けの可能性があります。
一方、東京では12日(金)以降は、連日、黒雲マークと傘マークとなり、お日様マークと白雲マークがなくなります(図6)。
関東甲信地方では、12日(金)か13日(土)に梅雨入りの可能性がります。
この傾向は、東海から九州北部でも同じです。
来週末は関東から九州北部まで、各地で梅雨入りになるかもしれません。
梅雨入り後の雨も心配ですが、梅雨入りまでの暑さは、体が暑さに慣れていないときの暑さですので、熱中症になりやすい危険な暑さです。
しかも、新型コロナ対策でマスクをしていることが多いのですが、マスクをしていると水分補給を忘れがちになります。
加えて、換気のために窓をあける必要があり、閉め切った部屋で効率的に冷房がしにくい状態にもなります。
例年以上に、気温の時系列予報に注意し、熱中症になりやすい時間を避けて行動をとるなどの対策が必要です。
タイトル画像、図3、図4、図5、図6の出典:ウェザーマップ提供。
図1の出典:気象庁提供。
図2の出典:ウェザーマップ資料をもとに著者作成。