年末寒波 気象庁は「警報級の可能性」を連発
警報級の現象
気象庁では、雨や風などが警報を発表するほど強くなる「警報級の現象」が、5日先までに予想されているときには「高」、「中」の2段階の確度で発表しています(表)。
年末寒波
今年、平成30年(2018年)の年末は、真冬でもまれな強い寒波が南下してきます。
大陸からの高気圧が次第に日本付近に張り出し、12月27日からは西高東低の冬型の気圧配置となって日本付近に寒気が南下してきます(図1)。
日本上空約5500メートルには、北海道北部で氷点下45度以下という非常に強い寒気が入ってきます(図2)。
上空約5500メートルで大雪の目安となる氷点下36度の寒気が東北地方まで、雪に警戒の目安となる氷点下30度の寒気が北陸地方まで南下してきますので、各地で暴風雪や大雪となる可能性が高くなります。
このため、気象庁は各地で警報級の可能性についての情報を、ホームページ等で発表しています。
図3は、札幌市を含む石狩地方に対する警報級の可能性の情報です。これによると、北海道の石狩地方では、暴風雪警報が12月26日の朝から夜遅くまでと、27日が「高」、28日と29日が「中」となっています。また、大雪警報は27日が「中」となっています。
図4と図5は、各地の警報級の可能性をまとめたものです(詳細は各地の気象台等が発表する情報をみてください)。
これによると、12月27日(木)は北海道の日本海側で、28(金)~29日(土)は東北の日本海側と北陸で、警報級の可能性が高いことを表す「高」が発表となっています。
28日は、「高」は北海道から秋田・山形・新潟の各県と群馬・長野の各県の一部に移動しますが、山口県や九州北部でも「中」となり、ほぼ全国的に連発状態になります。
警報級の現象は、ひとたび発生すると命に危険が及ぶなど、社会的影響が大きい現象です。
今年の年末は、気象情報に注意し、十分な警戒が必要な年末です。
表の出典:気象庁ホームページをもとに著者作成。
図1、図3の出典:気象庁ホームページ。
図2、図4、図5の出典:ウェザーマップ提供。