難関の気象予報士試験 最年少記録(11歳11カ月)と女子最年長記録(68歳1カ月)

勉強する女性(ペイレスイメージズ/アフロ)

最年少記録と女子最年長記録

 気象予報士試験を行っている気象業務支援センターは、10月6日に第48回試験(8月27日実施)の結果を発表しました。

 第48回試験は2962人が受験し、合格者145人(合格率4.9%)でしたが、北海道の小学6年生(女性)が11歳11カ月で合格して、男女の最年少記録を更新しました。また、東京都の68歳1カ月の女性も合格し、女性の最年長記録を更新しました。

 ちなみに、男子の最年少は13歳8カ月(2015年合格)、男女の最年長は74歳10カ月(1998年合格)です。

 気象予報士試験には、受験資格の制限がありませんので、大人に混じって受験する小中高生も少なからずいますし、老化防止のために難しいことにチャレンジしようとする高齢者も珍しくありません。

気象庁に登録しないと気象予報士になれない

 気象予報士試験に合格しただけでは気象予報士になれません。

 気象予報士試験に合格した方が気象予報士となるには、気象庁長官の登録が必要です。

 気象予報士制度は、気象業務法の改正によって1994年度に導入された制度です。第1回から前回の第47回までの合格者数は1万108人ですが、気象庁に登録して気象予報士になったのは9856人です。

 様々な理由で、試験に合格しても登録していない人がいるからですが、中には、気象の勉強を続けるモチベーションのために複数回合格する人もいます。

 第1回の気象予報士試験は、1994年8月28日に行われ、このときは、500人が合格し、合格率は約18%でした。その後、合格率が4%から5%に下がり、最近では、150人弱の合格者です。

 第48回試験の合格者全員が気象庁に登録すれば、気象予報士の数は24年かかって1万人の大台に乗ることになります。

気象予報士試験の難しさ

 気象予報士制度は、防災情報と密接な関係を持つ気象情報が、不適切に流されることにより、社会に混乱を引き起こすことのないよう、気象庁から提供される数値予報資料等高度な予測データを、適切に利用できる技術者を確保することを目的として、創設されたものです(気象庁ホームページより)。

 気象予報士試験は学科試験と実技試験からなります。

 学科試験は多肢選択式(5つの選択肢から1つを選ぶ)で、予報業務に関する一般知識が60分、予報業務に関する専門知識が60分の試験です。

 実技試験は記述式で、実技試験1が75分、実技試験2が75分の試験です。

 合格基準の目安は、学科試験(予報業務に関する一般知識)が15問中正解が11以上、学科試験(予報業務に関する専門知識)が15問中正解が11以上、実技試験が総得点が満点の70%以上となっています。

 合格点がそれほど高くないのに合格率が低い理由の一つに、問題の分量の割には試験時間が短いことが挙げられます。大半の受験者が、時間が足りなかったと思う試験です。

 あれもこれも考えると、時間がかかりすぎて最後まで問題がとけません。気象に長く携わっている人ほど、いろいろ考えて時間切れに引っかかります。小中学生や高齢者が、意外と健闘しているのは、ポイントを絞って勉強してくるからかもしれません。

 これは、気象業務支援センターが、試験問題を作るときに「気象予報士となって活躍するときには、膨大なデータの中から時間内に合格点に達する天気予報をする能力が必要と考えているのではないか」と個人的には思っています。

 というのは、天気予報をするのに時間がかかりすぎると実用的ではないからです。

 例えば、24時間先の天気を予報するのに24時間もかかれば、正確であっても全く使えません。実用的な天気予報で求められているのは、ある程度の誤差があっても、素早い発表です。