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松本人志さんの活動休止。これまでの取材から感じる、その根底にあるもの

中西正男芸能記者
(写真:アフロ)

松本人志さんが活動休止することを所属事務所の吉本興業が発表しました。

各所に取材した話をひとまずまとめます。

●今回の休止は何かのペナルティ的なものではなく、戦うための準備期間とのこと。裁判などの対策をとるために情報を精査するため休むことになった。

●今の状態で番組に出ても周りに迷惑をかけてしまう。休んでその間に事実をハッキリさせるしかないとの思いも。

●現時点で、裁判を起こしているという事実はない。今回の流れの端緒になったのは週刊文春の報道だが、裁判を起こす相手は文春だけとは限らない。どの範囲までを相手にし、どんな対処をするのか。それを吟味しているところ。

●いつまで休むのか。どこまでやったら「これでヨシ」となって仕事に戻るのか。まだ始まったばかりなので、そのあたりは現時点では何とも言えない。

●ほとんどの放送局が今日になって活動休止の連絡を受け、寝耳に水となっている。どれくらい活動休止が続くのかが分からない中で、どんな対応をとるべきなのか。各局、暗中模索状態。

無論、私の意見や見解ではなく、取材をして集めたものを兎に角ここに載せています。

そして、今回のことが起こるまでに、日々の取材でこちらが集めていた話をここに合わせていくと、見えてくるものがあると感じています。

以前から、松本さんはフジテレビ「ワイドナショー」の中でも毎回「キリトリ記事禁止」という手書きの札を出していました。

取材や精査のないまま作られている記事に対して憤りを感じている。シャレっぽく札を出しているが、そこにはリアルも多分に含まれている。そんな話を聞いていました。

そして、多くの芸人さんを抱える吉本興業としても、インターネットやSNSが無限の広がりを見せる中、以前から危機感を覚えていた。これは、あくまでも吉本興業からすればですが「看過できない粗雑な記事」が乱発されている。何かしら、そこに対処をしないといけない。そんな話はたびたび耳にしてきました。

現時点では裁判を起こしているわけではありませんが、主張の正当性を世に知らしめるならば、裁判は不可避です。法廷であらゆる事実が争われる。そんな局面が近い将来やってくることでしょう。

こんなことを綴るのもバカバカしいですが、何かに忖度する。何かを擁護する。そんな浅薄なことではなく、取材したことと取材してきたことをもとに綴りました。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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