「にゃんこスター」が抱える、今の苦悩

向かって左がスーパー3助、右がアンゴラ村長

 昨年10月の「キングオブコント」で2位となり、一躍ブレイクした男女コンビ「にゃんこスター」。スーパー3助さん(34)とアンゴラ村長さん(23)がコンビで交際中ということも告白し、幾重にも話題を集めました。現在も休みは「月に1日あるかないか」と引っ張りだこ状態ですが、今だからこそ感じる苦悩を赤裸々に明かしました。

カップルネタを求められて…

 3助「今のペースで言いますと、だいたい、お休みは月に1日とか。そんな感じでお仕事をいただいています」

 村長「もちろん、お仕事をいただくのはありがたいことなんですけど、なかなかゆっくり寝られないというところはあります。というのも、できたら、私は1日に10時間くらいは寝たいんですけど(笑)、今は5時間くらい。それでもまだ寝られている方だとは思うんですけど、毎日お仕事があるということは、次の日の番組でどんな風にやるのがいいのか、そういったことを常に考えないといけない。なので、寝ていても、なかなか寝た感じがないと言いますか。数字の上では5時間くらい寝ていたとしても、気持ち的には20分くらいのイメージです(笑)」

 3助「本当にね、お仕事をいただくのはうれしいし、ありがたいんです。ただ、今、呼んでいただくお仕事は、ほぼほぼ僕らが“付き合っている”ということを前提にしたお仕事で、そっちの方向の話を求められると言いますか。男女コンビでやっていて、2人が交際中というパターンはそんなにないケースだし、皆さんが交際の事実をご存知な以上、どうしてもカップルということが話の軸になるのも分かるんです。そこを出さないのも不自然ですし。ただ、そればっかりになるのもどうなんだろうか。でも、呼んでもらっているのはありがたいし…。正直、そこのジレンマみたいなものを、今、強く感じています」

 村長「ただ、やっぱりカップルということに助けられている部分もあるわけで。それは他にはない自分たちだけの特徴でもある。そして、もう1つ深い話になると、カップルという方向性の中でも、2人が『仲良しなんです!!』みたいな話をしても笑いにつながらない。これが、たとえば、すごくぽっちゃりさん同士のカップルとかだったら、それはそれで微笑ましく見えるのかもしれないんですけど、そこが、私たちは本当にフツーのカップルなんで(笑)。フツーのカップルが、フツーに仲良しでイチャイチャしているところなんて、見てられないですし、『勝手にやれよ』となりますもんね(笑)。だからこそ、私たちみたいなカップルで笑いをとるには、ネガティブな方向というか、私が3助さんに『気持ち悪い!!』とキツくあたったり、そっち方面しかないなと。カップルネタを多く求められる、そして、その中でも、どうしても、やり方が一辺倒になってしまう。そこがさらに今の悩みでもあるんです」

 3助「…ま、なんと言いますか、こんなことを言うのもなんなんですけど、本当は仲もいいですし、ラブラブと言いますか(笑)。ただ、それを出しても、気持ち悪いとなって笑いにはなりませんしね」

 村長「そこが難しいところでもありまして…」

ウソはつきたくなかった

 3助「そもそも、お付き合い自体は昨年の『キングオブコント』前から始まってはいたんです。ただ『キングオブコント』が終わるまでは言わずにいようと。人前で手をつないだり、そんなことも絶対にしないでおこうと決めていました」

 村長「カップルだと分かったら、ネタの見え方もどうしても変わってきますしね。ニュートラルじゃなくなるというか」

 3助「そして、幸い『キングオブコント』で決勝に行くことができたんですけど、その時点でも、まさかこんなに皆さんに知ってもらうことになるとは思っていなくて。決勝が終わったら、また普通の生活に戻ると思っていたら、全然違う世界が始まったという…。これは、徐々に流れを見ながら『付き合っています』の空気を出していくとか、そんな感じじゃないなと。すぐに言わないと、そのあたりの質問を聞かれた時に、ずっとウソをつくことにもなりますし。なので、決勝からほどなく、交際も明らかにさせてもらったんです」

 村長「決勝前に先輩の『バイきんぐ』小峠(英二)さんにご飯に連れて行ってもらった時にも相談したんですけど、小峠さんから『たくさんの人にウソをつくことになるから、それは言っておいた方がいい』という言葉をいただきまして。その後押しもあって、全部を言おうと決めたんです」

 3助「交際を明かす前は、最終的には2人とも僕の家に帰るとしても、電車を1本ずらしたりして時間差をつけて帰ったりもしていました。一応、お笑いファンの方々の間では、僕が言うのもなんですけど(笑)、ほんのりと“アンゴラ村長かわいい説”みたいなこともあって。アイドル的に好いてくださる方もいらっしゃったので、気を使っていたというか。ただ、今はもうオープンにしているので、一緒にご飯を食べたり、買い物をしていても、それはそれで大丈夫にはなりました」

 村長「でも、お手本のカップルみたいでいとかないといけないというか、カフェとかでもイスにもたれかかるように座ってたら『横柄な奴らだな』と思われかねないとか、高いメニューを注文していたら『贅沢しやがって』と思われるかもしれないとか、そういう気は使うようになりました。常に、ほのぼのといいカップルでいようとするというか。あと、コントに使う大きな道具とか、普通なら男性に持ってもらってもおかしくないものがあっても、それを3助さんに持ってもらうと“尻に敷いている感”が出ちゃいますし…。そういったものは必ず私が持つようにはしています」

画像

“すべり台”みたいになりたい

 3助「今はそんな感じで、どうしてもカップルのイメージが強いお仕事が多いんですけど、こんなお仕事もいただけるようになったらなと思っているのが、お子さん関連のお仕事でして」

 村長「2人とも絵が得意だし、コントの背景も自分たちで作ってますし、ネタで使っている縄跳びもそうだし、本来、かなりお子さんへのアプローチがやりやすいコンビだなと。幼稚園とか小学校をまわるとか、そんなお仕事をいただけたらうれしいですね」

 3助「その中で、村長がよく言ってるのが“すべり台”の話でして」

 村長「存在とか、認知度的に、すべり台みたいになりたいなと。公園に行けば当たり前のように、昔からズーッとありますし、今の子も、昔の子も、そしてこれから先の子どもたちも、ずっとすべり台で遊ぶ。私たちも、そんな存在になれたらなと思うんです」

引っ越しがしたい

 3助「いつか、そんなところにたどり着けたら本当にうれしいですしね。あと、とっても切実なことで言うと、引っ越しがしたいです(笑)。一応、僕は一人暮らしの部屋、村長は実家があるので、それぞれ自宅があるんですけど、ほぼ一緒にいることが多い。そうなると、僕の部屋は単身者用のアパートで、部屋が一つしかないんです。必然的に、ウチにいる時はいつも同じ空間にいるしかない。そこを、どうにか、それぞれにプライベート空間が生まれる、2つ部屋以上のところに引っ越せたらなと…」

 村長「あと、今のアパートは木造で壁もビックリするくらい薄くて…。隣の部屋の軽いくしゃみも丸聞こえですし、こっちが2人で『今日の番組で、○○さんと絡んだ時に…』なんて話をしていても、絶対に隣の方に聞こえているはずなんです。そして、少し会話を聞いていたら、内容的に『あ、横はにゃんこスターだ』とすぐに分かってしまうだろうな、と。なので、少なくとも、隣がすぐに『にゃんこスター』と分からないくらいの壁の厚さのところに引っ越せたら、もう万々歳です(笑)」

(撮影:中西正男)

■にゃんこスター

1983年5月3日生まれで長崎県出身のスーパー3助(本名・一釣良太)と1994年5月17日生まれで埼玉県出身のアンゴラ村長(本名・佐藤歩実)のコンビ。2017年5月に「にゃんこスター」結成までは、それぞれ別のコンビで活動。同年10月に「キングオブコント」で2位となり一躍ブレイクし、ワタナベエンターテインメントの所属に。コンビで交際していることを明かす。

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。noteで「全てはラジオのために」(note.com/masaonakanishi)も執筆中。

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