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秘技「Bluetooth打法」を見せる34歳 李大浩に代わる4番一塁として活躍中<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
チョン・フン(写真:ロッテジャイアンツ)

3日の韓国KBOリーグはダブルヘッダー1カードを含む6試合が行われました。

ロッテジャイアンツ-ハンファイーグルス(プサン)のダブルヘッダーはロッテが6-3、2-0で連勝。1試合目に5番、2試合目は4番に座ったチョン・フン選手が2試合全8打席で出塁しました。

1試合目には同点の5回2死一、二塁でライトフェンス直撃の2点三塁打を放ち、勝ち越し決勝打となっています。この日の一打はボールを引きつけて振り抜いたものでしたが、チョン・フン選手にはある「秘技」があります。

2ストライク後、外角のきわどいコースのボールにバットを放り投げるようにしてミート。カットするのではなくヒットを生み出すこの打撃は、手と「接続」していないバットを操作することから、ファンの間で「Bluetooth(ブルートゥース)打法」と呼ばれています。

映像:MBCNEWS(2021/06/09)

◆「球界一泥臭い4番打者」

チョン・フン選手は2006年、ヒョンデユニコーンズ(07年に消滅)に 申告選手(現在の育成選手)として入団。しかし1軍出場なくわずか1年で戦力外通告を受けました。その直後、軍に入隊し、除隊後は母校の小学校の野球部でコーチを務めていたという異例の経歴の持ち主です。

09年オフ、ロッテの育成選手としてプロ復帰したチョン・フン選手はマルチプレーヤーとして存在をアピール。常に全力プレーを見せ、チームに欠かせない存在となりました。昨季は111試合に出場し自身初の2ケタとなる11本塁打を記録。今季はイ・デホ選手に代わって4番一塁手を務め、ここまで打率3割1分6厘、本塁打11本、打点56を記録しています。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

SSGランダーズ戦の9回表、キム・ミンヒョク選手の代走として出場しました。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が6試合の結果です。

◇9月3日(金)の結果

・LG 2 - 5 NC(チャムシル)

 勝:ホン ソンミン

 敗:チョン ウヨン

・キウム 1 - 11 KT(コチョク)

 勝:クエバス

 敗:ヨキッシュ

・SSG 3 - 1 トゥサン(インチョン)

 勝:フォント

 敗:ロケット

・KIA 3 - 9 サムスン(クァンジュ)

 勝:チェ チェフン

 敗:キム ヒョンス

・ロッテ 6 - 3 ハンファ(プサン)

 勝:フランコ

 敗:カーペンター

・ロッテ 2 - 0 ハンファ(プサン)

 勝:ソ ジュンウォン

 敗:キンガム

⇒ KBOリーグ順位表(ストライク・ゾーン)

⇒ 2021年 韓国プロ野球日程表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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