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監督が試合中に卒倒し救急搬送のSK DH2戦目で連敗を8で止める<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
6回裏2死満塁で2点適時打の元DeNAのロマック(写真:SKワイバーンズ)

25日の韓国KBOリーグはダブルヘッダー4カードを含む、計9試合が行われる予定でしたが、ロッテジャイアンツ-KIAタイガース(プサン)のダブルヘッダーが2試合とも雨で中止となり、7試合が行われました。

7連敗でダブルヘッダー初戦を迎えたSKワイバーンズは、ホームでのトゥサンベアーズ戦、1試合目の2回表トゥサンの攻撃中に、一塁側ベンチ内のヨム・ギョンヨプ監督(52)が突然倒れました。

ヨム・ギョンヨプ監督(中央。写真:SKワイバーンズ)
ヨム・ギョンヨプ監督(中央。写真:SKワイバーンズ)

試合は中断し、球場に待機の救急搬送車がグラウンド内に入って一塁ベンチ前へ。ストレッチャーに乗せられたヨム監督は、病院に搬送されました。

SK球団によるとヨム監督は病院で意識を回復。検査の結果、過度なストレスと、睡眠と食事不足により、心身が不安定な状態とのこと。引き続き検診を受けるため入院し、しばらく現場を離れることになりました。

元内野手のヨム監督は引退後、球団職員、スカウト、コーチなどを歴任し、2013年にネクセンヒーローズ(現キウム)の監督に就任。チームを初の韓国シリーズに導き、退任後はSKの団長(GM)を経て、昨季から監督を務めています。

昨季は就任1年目に公式戦同率1位の好成績を残したヨム監督ですが、今季のSKは開幕3戦目から10連敗するなど低迷。24日の時点で首位と17.5ゲーム差の9位、12勝30敗と2割台の勝率でした。

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繊細なヨム監督は厳しいチーム状況から心身ともに負担を感じ、十分な睡眠がとれていなかったと伝えられています。チームの指揮はしばらく、パク・キョンワンヘッドコーチが執ることになりました。

この日のSKはダブルヘッダー初戦を落とすも、2戦目は先発のムン・スンウォン投手がトゥサン打線を7回無失点に抑えて7-0で勝利。連敗を8で止めました。

◆「ブキャナン3敗目」

元ヤクルトのデービッド・ブキャナン投手(サムスン)がハンファイーグルス戦に先発登板。6回を投げて12安打8失点で敗戦投手となりました。ここまでの成績は9試合5勝3敗、防御率4.53です。

<きょうのアン・グォンス(安田権守、トゥサン)>

トゥサンベアーズの2軍(フューチャーズリーグ)は試合がありませんでした。次の試合は26日(金)からのLGツインズとの3連戦です。

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以下が7試合の結果です。

◇6月25日(木)の結果

・LG 2- 5 キウム(チャムシル)

ダブルヘッダー第1試合

 勝:イ スンホ

 敗:ウィルソン

・LG 5- 8 キウム(チャムシル)

ダブルヘッダー第2試合

 勝:ヤン ヒョン

 敗:チョン ウヨン

・SK 6- 14 トゥサン(インチョン)

ダブルヘッダー第1試合

 勝:チェ ウォンジュン

 敗:パク チョンフン

・SK 7- 0 トゥサン(インチョン)

ダブルヘッダー第2試合

 勝:ムン スンウォン

 敗:イ ヨンハ

・KT 1- 3 NC(スウォン)

ダブルヘッダー第1試合

 勝:ライト

 敗:ペ ジェソン

・KT 19- 6 NC(スウォン)

ダブルヘッダー第2試合

 勝:チュ グォン

 敗:イム ジョンホ

・サムスン 2- 9 ハンファ(テグ)

 勝:キム ボムス

 敗:ブキャナン

・ロッテ 中 止 KIA(プサン)

ダブルヘッダー第1試合

 勝:

 敗:

・ロッテ 中 止 KIA(プサン)

ダブルヘッダー第2試合

 勝:

 敗:

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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