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新・攻撃的2番打者の逆転タイムリーでサムスン連勝 KIAは7番手に内野手が登板<韓国KBOリーグ>

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表
逆転の3点タイムリー二塁打を放ったキム・ドンヨプ(写真:サムスンライオンズ)

9日の韓国KBOリーグはトゥサン-KT(チャムシル)、ロッテ-SK(プサン)、NC-LG(チャンウォン)の3試合が雨で中止となり、2試合が17時開始のナイトゲームで行われました。

テグサムスンライオンズパークのサムスンライオンズ-KIAタイガースは、2-0のKIAリードで迎えた5回裏、サムスンはここまで抑えられてきたKIAの先発、サイドスローのイム・ギヨン投手からヒット2本と死球で無死満塁のチャンスを作ります。

1死満塁となって打席には2番のキム・ドンヨプ選手。キム・ドンヨプ選手はこのチャンスで低めのチェンジアップをとらえて、打球は三塁線を痛烈に破りました。この一打で3人の走者全員が生還して、サムスンはワンチャンスで3-2と逆転に成功しました。イム・ギヨン投手はこの一打で降板しました。

サムスンは7回に1点、8回に9点を追加。大量リードを奪って14-2で勝利し、連勝しています。

決勝打を放ったキム・ドンヨプ選手は高校から韓国のプロを経ずに渡米。マイナーリーグでプレーし、2016年、26歳の時のドラフトでSK入りしました。17年には22本、18年には27本のホームランを放った長距離砲。昨年からサムスンでプレーしています。

今季はスコアラーから転身した、データを重視するホ・サムヨン新監督の方針で2番起用。7日のNCダイノス戦では1番指名打者で先発出場しました。キム・ドンヨプ選手は開幕からの5試合で打率3割3分3厘、1本塁打、4打点。好調にシーズンをスタートさせています。

◆「KIAの7番手で内野手が登板」

KIAは8回裏に9点を許し、なおも2死満塁の場面で7番目の投手として、内野のマルチプレーヤーのファン・ユンホ選手をマウンドに送りました。メジャーリーグでは点差が開いた場面で見られる起用法ですが、韓国ではほとんどありません。

ファン・ユンホ選手は1番パク・ヘミン選手をキャッチャーフライに抑えてイニングを締めました。

ちなみにKIAで今季からチームを指揮しているのは、かつてナショナルズを率いて地区優勝を果たしたマット・ウイリアムズ監督です。

<きょうのアン・グォンス(安田権守)>

トゥサンはKT戦が雨で中止となり、この日の出場はありませんでした。

⇒ エリートだった「早稲田の腕立て王子」が遠回りして韓国でつかんだプロ野球選手の座

以下が全5試合の結果です。

◇5月9日(土)の結果

・トゥサン 中 止 KT(チャムシル)

 勝:

 敗:

・キウム 5- 3 ハンファ(コチョク)

 勝:ハン ヒョンヒ

 敗:キム ボムス

・サムスン 14- 2 KIA(テグ)

 勝:ウォン テイン

 敗:イム ギヨン

・ロッテ 中 止 SK(プサン)

 勝:

 敗:

・NC 中 止 LG(チャンウォン)

 勝:

 敗:

⇒ 2020年 韓国プロ野球公式戦日程表(ストライク・ゾーン)

⇒ リーグ順位表(ストライク・ゾーン)

※本項目は韓国KBOリーグ各球団から写真使用の許可を得ています。

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FMコザ)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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