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日本代表・堀江翔太キャプテン、アイルランド代表戦受け詰めたい「詳細」とは。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
戦術上、パスの起点にもなる(写真はルーマニア代表戦)。(写真:FAR EAST PRESS/アフロ)

ラグビー日本代表は6月17日、静岡・エコパスタジアムでアイルランド代表に22―50と大敗した。

2019年のワールドカップ日本大会でもぶつかる相手は、今回、若手主体の編成。勝利の期待された日本代表だったが、タックルミスや反則に泣いた。

試合後、堀江翔太キャプテンが昨秋着任のジェイミー・ジョセフヘッドコーチがとともに会見。課題を問われたら「詳細を詰めないと」と、細部のプレーへの徹底を誓った。

24日、東京・味の素スタジアムでアイルランド代表と再戦する。

以下、共同会見時の一問一答の一部(編集箇所あり)。

「非常に残念な結果に終わった。自分たちのミス、ペナルティーで苦しくなった。後半の最後、自分たちの形になれば点数が取れると証明できた。それが前半の頭からずっとできれば、もっと僕らのゲームになると思った。そこは修正していきたい。もう1試合できるのはラッキーなこと。次の試合に対してどうやっていくかにフォーカスして、また1週間やりたいと思います」

――日本代表が目指すキックを使ったアタック。効果的ではなかったような。

「戦術、戦略、プランに対して自分たちがどれだけできるか。うまくいっていないという感じではなかったです。全員が理解できていなかったとなればうまくいっていないけど、いま選手は、戦術、戦略を100パーセント信頼している。こぼれたボールをマイボールにするという部分ではもう1回、詳細を詰めなあかん、と。そこは課題だと思います」

――タックルが外される場面が多かったですが。

「個人のところで、レベルアップしなければいけない。個人でタックルが成功しやすいようにコミュニケーションを取りながら、(個々人はタックルの)ディテールなどをやっていって欲しい」

――約27000人の観客が集まりましたが。

「結果が出なかったのが申し訳ない。きょうの反省を繋げられるような練習をして次に繋げたいです」

――インゴールに迫って攻め込むさなか、相手の防御に押し返される場面もありましたが。

「ちょっとバラバラな部分もあったと思うので、もう少し詳細を詰めないといけない。ワークレートも上げないといけない。そこで我慢しきれなかった。向こうもペナルティーを重ねていて焦っている部分はあったと思うのですが…。僕たちは精度高くやらなくてはいけないところだった」

昨秋着任以来、キックを交えたち密なコンビネーションを標榜。トニー・ブラウンアタックコーチとの二人三脚で、アンストラクチャーからのアタック(攻守逆転の瞬間や相手キックの捕球からの攻め)をち密に練り込んできた。

それに対し、スキッパーの堀江は「信じてやる」と強調。戦術を理解してそれに沿ったプレーを全うする資質を、フルに捧げてきた。それだけに、チャンスを逸しピンチで失点されたこの試合展開を受けても「プラン」への興味を保ったまま。あくまで「プラン」を実現するための「詳細」にこだわりたいという。

向こう1週間の練習にも注目が集まる。

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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