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ワールドカップ、どう成功させる? 組織委員会が経営人材を募集。【ラグビー雑記帳】

向風見也ラグビーライター
興奮のるつぼを生めるか。(写真:アフロ)

公益財団法人ラグビーワールドカップ2019組織委員会(組織委員会)が、新たな経営人材を募集している。

組織委員会は2019年のワールドカップ日本大会を成功に導くためのタスクフォースだ。チケッティングに携わるマーケティング局長やセールスマネージャー、SNSなどでの情報発信に従事するコミュニケーション戦略マネージャーやデジタルマーケティング担当マネージャーなど、リーダーシップの問われる6職種で6名を募る。

4年に1度開催のラグビーワールドカップがアジアで開かれるのは、次の日本大会が初。国内では翌年にオリンピック東京大会を控えているとあり、スポーツ界そのものが成長産業と目されている。組織委員会の中田宙志・企画局兼総務局主任は、「いまは計画、事業を作っていける段階。スポーツ界に入るなら、いまの方がいい」。次回のワールドカップの位置づけをこう分析する。

「性質上、革新的大会と位置付けている。2年連続でメガスポーツ大会を開催するのも1900年以降世界初。グローバル目線ですごいことだと認識してもらいたいと思います」

前所属先の三井物産時代、オーストラリアで勤務。メルボルンで風力発電事業に携わっていた2013、14年に、国際リーグであるスーパーラグビーのレベルズと契約した堀江翔太と邂逅。競技発展への使命感に駆られ、縁もあって現職を得た。

2015年のワールドカップイングランド大会時は、3勝を挙げた日本代表の躍進などもあり人気が爆発した。しかし次回大会の開幕時および閉幕後に向け、根本的な競技人気や観戦文化の醸成が喫緊の課題となっている。

いまのラグビー界には、顧客満足度アップのための思考や枠組みを根っこから植え付けるべきでは中田氏は示唆する。これから集まる人材へは、ビジネス畑でのキャリアの還元を求めている。組織委員会内で今後定着させる意思決定の方法や運営マインドを、ラグビー界全体へ伝播できたら申し分はない。

「醍醐味、感覚で言うと、明治維新、高度経済成長期がこんな感じだったのかなと思います。スポーツ界が大きくなろうとしているという高揚感がある」

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ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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