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スタンドをオレンジに。サンウルブズ山田章仁、レベルズ戦直前に集客構想も。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
相手との間合いを一気に詰める守備でも存在感。(写真:Haruhiko Otsuka/アフロ)

世界最高クラスの国際リーグ戦、スーパーラグビーに日本から初参戦しているサンウルブズの山田章仁は、3月19日、東京・秩父宮ラグビー場での第4節に先発予定。オーストラリアのレベルズとの対戦を控える。18日、試合会場での前日練習後に会見した。これまでの活躍ぶりや会場の顧客満足度向上への私案まで、話題は多岐に渡った。

オーストラリアのウェスタン・フォースに在籍した昨季に続いて、2シーズン目のスーパーラグビーに挑んでいる。今年度はサンウルブズの一員として公式戦デビューを果たし、ここまで2戦連続で先発。試合がなかった第2節を挟んで開幕2連敗中だが、第3節では南アフリカのチーターズから3トライを奪った(シンガポール・ナショナルスタジアムで31-32と惜敗)。同リーグが選んだ同節のベストフィフティーンに、チームで初めて選ばれた。

身長182センチ、体重88キロの30歳で、日本では国内最高峰トップリーグで3連覇中のパナソニックに所属。昨秋のワールドカップイングランド大会では日本代表としてプレーし、過去優勝2回の南アフリカ代表などから歴史的な3勝をもぎ取った。

グラウンド外では自身のオリジナル番組を動画共有サイトのYou Tube上で開設するなど、ファンの獲得にも注力する。

以下、一問一答。

――練習を終えて。

「皆のエネルギーがあって、いい練習でした」

―― 問題視されていた会場の芝はいかがですか。

「芝はちょっと良くなりましたけど、お客さんが集まった時に満足していただけるかは不安です」

――前節の3トライの反響。

「応援してくれて力になりましたし、秩父宮でもいいトライをしたいなと」

――明日に向けて。

「80分間を通して、気を抜かない。それがリアクション(の速さ)にもつながってくる。しっかり集中してやっていくだけです」

――チームのまとまり。

「いま、ようやく周りのチームと準備が同じ(レベル)になった。ここからは言い訳がきかない。真価が問われると思うので、より勝ちを目指したい。1人ひとり、皆が盛り上がるプレーをして、終わったらスタジアムが一体となって勝利を喜べるようにしたいです」

――スーパーラグビーの第3節でベストフィフティーンに。強豪国の代表と並んでの受賞です。

「うれしいです。毎週、サンウルブズのメンバーがああいうところに入っていけたらとは思っていたので。僕も日本代表ですし、南アフリカ代表にも勝っていますし、引けを取っていない。サンウルブズからより多くの選手が選ばれればとは思います」

――(当方質問)「真価が問われる」と。

「先ほどの質問のなかでは(サンウルブズの)準備期間が短いというもの(意図)がありましたが、ここまで2ついい試合をして、(感覚的には)自分たちの準備は整ってきたかなと。もちろん、ほかのチームはそれ以前からスーパーラグビー(の試合)を戦っているので、次の試合への準備(実戦経験)という意味では向こう(レベルズ)の方が長くしていることになりますが」

――(当方質問)この先、各チームとも成熟してゆきます。

「そうですね。いままでのスーパーラグビーを観ていても、シーズン後半になると(各チームのプレーの)精度が上がってくる。僕らとしては早く勝ち星を取って、(士気を)上げていきたいと思います」

――レベルズ戦はどう戦うか。

「いままで得点できているという自信を、皆、持っていると思います。そこに、カウンターアタックからの攻撃を付け足したい」

――(当方質問)先ほどあったグラウンドの話について。スタジアムをよりよくするプラン、お持ちですか。

「うーん。シートをチームカラーにする。あとは(通路の)コンクリートがむき出しにならないようにしておいて欲しいですし、レストランなどが充実してもいいかなと思います」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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