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王者・帝京大学に新外国人 元大工のブロディ・マクカランは「ハート」で鳴らす【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
笑顔のマクカラン(写真提供・見明亨徳)。

大学選手権6連覇中の帝京大学に、新外国人が加わった。ブロディ・マクカラン。身長191センチ、体重98キロの21歳だ。

5歳で地元トコロアのサウザンユナイテッドでラグビーを始め、ハミルトン・ボーイズ高校卒業後は大工などをしながらクラブでプレー。ポジションはロック、フランカー、ナンバーエイトをこなす。岩出雅之監督に「理解力がある。ハートがいい」と、坂手淳史キャプテンには「頭がよく、いいところへ走ってくれる。ユーモアもあって、いいやつです」と、無形の力を絶賛される。

6月7日の早大戦で春季大会2度目の先発。ナンバーエイトとして2トライを決め、73―12で快勝した。

以下、直後の囲み取材時の一問一答。

――(当方質問)まずは試合の感想を。

「ライバルチームとの試合で、ハードな試合でした。速いテンポで試合が進みました」

――(当方質問)キックオフ直後、タッチライン際を快走。しかし、相手のタックルを2発もらってタッチラインの外へ。プレッシャー、どうでしたか。

「コンタクトは好きなので、その辺も楽しめました。今週、チーム内でも『次は激しい試合になる』と言いながら準備をしていたから、驚くことはありませんでした」

――2トライ。

「チームのいいサポートがあって、ただ、自分がそこにいたというだけです」

――(当方質問)チームでの役割は。

「ハイボールを取ることと、アタックでのフォワードとバックスとのリンクです(実際、バックスラインで球をもらってチャンスメイクも)」

――帝京大学に来た理由は。

「自分のラグビースキルを高められると思った。また、日本に残りたい気持ちもある。帝京大学のグレック・スミスコーチに、ニュージーランドで日本のことを教えてもらった。いいレベルのトップリーグでプレーもして、できたら日本代表にもなりたい」

――(当方質問)帝京大学はどうですか。

「規律が正しい。皆も優しい。チームメイトに恵まれています」

――日本の生活で驚いたことは。

「食べ物にはびっくりしました。いまは大丈夫です。寿司が好きです」

――(当方質問)タックルなしの練習で、思わず低いタックルしたそうですね。

「本当です。安全な、タックルですよ。(身体をぶつけるのは)スキデス(日本語で)」

――(当方質問)日本語、上手ですね。イントネーションが綺麗です。

「大学の授業と平行して日本語の勉強をしている。後は、周りの選手が色々と助けてくれる。そこでも勉強しています」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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