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ハードワークを信条としたシンプルなスタイル。デ・ラ・フエンテ政権のスペイン代表を読み解く。

森田泰史スポーツライター
ヘディングで競り勝つル・ノルマン(写真:ロイター/アフロ)

可能性を感じさせるチームに、なってきている。

このインターナショナルウィーク、スペイン代表はEURO2024予選を戦った。ジョージア代表、キプロス代表との試合を終えて、2連勝で本大会出場に向けて前進している。

スペインは強さを取り戻してきたように見える。では、なぜ、再び強くなってきたのかーー。そこに斬り込んでいきたい。

■若手とベテランのバランス

スペインは昨年のカタール・ワールドカップでベスト16敗退に終わり、監督交代を行った。ルイス・エンリケ前監督に代わり、ルイス・デ・ラ・フエンテ監督が指揮を執る運びとなった。

デ・ラ・フエンテ監督はスペインの世代別代表で監督キャリアを積み上げてきた。2015年にスペインU―19代表で欧州選手権を制覇。2019年、スペインU―21代表で欧州選手権を制して、2021年には東京五輪で銀メダルを獲得している。

デ・ラ・フエンテ監督の下、重宝されていたのがマルコ・アセンシオやロドリ・エルナンデスといった選手たちだ。ほかにも、ファビアン・ルイス、ダニ・セバージョス、ミケル・メリーノ、ダニ・オルモ、マルティン・スビメンディ、ミケル・オジャルサバルらがデ・ラ・フエンテ監督のチーム(世代別代表)でプレーした。いわば、彼らは旧知の仲である。

キプロスを下したスペイン
キプロスを下したスペイン写真:ロイター/アフロ

とはいえ、若手偏重のチームになっているわけではない。

デ・ラ・フエンテ監督就任以降、ナチョ・フェルナンデス、ヘスス・ナバス、ジョルディ・ルバ、イアゴ・アスパス、ホセルといったベテランの選手たちも招集されてきた。調子の良い選手を呼ぶ。実に原則的な招集リストの作成が、これまでなされてきている。

■指揮官のシンプル化

前任のルイス・エンリケが「小難しく」考えてしまうタイプの監督だったのに対して、デ・ラ・フエンテ監督は「シンプル」である。困難な作業を課すのではなく、全体を整備して、選手たちがプレーしやすいようにしている。

そういった中で、チームの中心に据えられているのは、ロドリだ。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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