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待望のレヴァンドフスキとラフィーニャの加入。バルセロナは欧州のトップレベルに返り咲けるのか。

森田泰史スポーツライター
ドリブルするガビ(写真:なかしまだいすけ/アフロ)

アラームが鳴っていた状況から、一気に盛り返した。

2021−22シーズン、冬の時点で発表されたラ・リーガのサラリーキャップ額で、バルセロナのそれは20クラブの中で唯一のマイナスだった。ラ・リーガのハビエル・テバス会長から幾度となく釘をさされ、補強敢行不可能という指摘がなされていた。

そこから夏にかけてフロント陣は「2つのレバー」を機能させるべく動いた。具体的には、テレビ放映権の一部売却である。

■テレビ放映権の一部売却

バルセロナはテレビ放映権の10%を25年にわたりシックスス・ストリートに売却た。それにより2億750万ユーロの収入を得る。

さらに15%のテレビ放映権を売り、3億300万ユーロの収入増を見込んでいる。

だがバルセロナのシチュエーションは楽観視できるものではない。

獲得した選手を、選手登録できるかは現時点で定かではない。バルセロナの場合、冬の移籍市場でのフェラン・トーレスの「前科」がある。フェランをマンチェスター・シティから獲得した後、選手登録ができず、フィリップ・コウチーニョの放出とサミュエル・ウンティティの減俸+契約延長を慌てて決めたのだ。

バルセロナに移籍したラフィーニャ
バルセロナに移籍したラフィーニャ写真:ロイター/アフロ

バルセロナは今夏、フランク・ケシエ、アンドレアス・クリステンセン、ラフィーニャ、ロベルト・レヴァンドフスキを獲得している。

ケシエとクリステンセンはフリートランスファーで到着した。ラフィーニャ獲得に際しては移籍金固定額5500万ユーロを、レヴァンドフスキに関しては移籍金固定額4500万ユーロを支払うことになっている。

■補強費はトップクラス

バルセロナの補強費(1億ユーロ/約140億円)は、マンチェスター・シティ(1億800万ユーロ)、リーズ(1億500万ユーロ)に次いで、欧州で3位である。

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スポーツライター

執筆業、通訳、解説。東京生まれ。スペイン在住歴10年。2007年に21歳で単身で渡西して、バルセロナを拠点に現地のフットボールを堪能。2011年から執筆業を開始すると同時に活動場所をスペイン北部に移す。2018年に完全帰国。日本有数のラ・リーガ分析と解説に定評。過去・現在の投稿媒体/出演メディアは『DAZN』『U-NEXT』『WOWOW』『J SPORTS』『エルゴラッソ』『Goal.com』『ワールドサッカーキング』『サッカー批評』『フットボリスタ』『J-WAVE』『Foot! MARTES』等。2020年ラ・リーガのセミナー司会。

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