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「まだまだ先は長いですけど、一局一局を大事にしてやっていけたら」藤井聡太三冠、順位戦勝利後コメント

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

藤井聡太三冠「(31手目▲8七金に昼休後、木村一基九段が飛車を切る△7九飛成で局面が大きく動いた)けっこうなんか激しい変化が多いので、よくわからなかったんですけど。難しいのかなと思っていました。(37手目、歩を打って合わせた)▲7四歩はただ、軽率な一手だったかなと思います。本譜で△8七銀成(金を取る)から△3四歩(角筋を開く)が予想以上にかなり早い手だったので。△8七銀成から△3四歩という手順に対応する手が(36手目、角金両取りの)△7八銀のところで必要だったかなと思います。(42手目、飛車取りに)△3五金と打たれた局面であまり変わる手が・・・。なんか自信のある変化がわからなかったので・・・。本譜、進めたんですけど、ただ(58手目、2二に逃げ道を開く)△1三角まで進むと、攻めをうまくかわされてしまって。こちらの7九角が(自陣のはたらかないところに)残ってしまったのがやっぱり、なんというか、ちょっとキツいのかなあ、と思ってました。ちょっとこちらの攻めが、なんか龍が9一に遠ざかってしまったので、こちらの攻めが細いという局面が続いていたと思うんですけど。(79手目、開き王手の)▲2四金から▲1三金で角を取って、攻めがつながってきたかな、と思いました。(今期順位戦は)まだまだ先は長いですけど、一局一局を大事にしてやっていけたらと思ってます」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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