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剛腕無双・西山朋佳女流三冠(26)白玲戦七番勝負第2局を制して2連勝

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 9月18日。石川県金沢市・ホテル日航金沢において第1期ヒューリック杯白玲戦七番勝負第2局▲渡部愛女流三段(28歳)-△西山朋佳女流三冠(26歳)戦がおこなわれました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 9時に始まった対局は16時57分に終局。結果は106手で西山女流三冠の勝ちとなりました。七番勝負はこれで西山女流三冠の2連勝となりました。

 第3局は10月2日、鹿児島県指宿市・指宿白水館でおこなわれます。

西山女流三冠、実力発揮で2連勝

 振り飛車党の西山女流三冠は本局、四間飛車に振りました。

 渡部女流三段が中段に角を出て桂を跳ねる陣形を組んだのに対して、西山女流三冠は7筋に玉をとどめたまま金を上がる囲い。古くから指されてきた居飛車VS振り飛車の戦いも、戦術は日進月歩。本局には現代最新の研究が反映されているようです。

 中盤、西山女流三冠は飛車を大きく使いながら角金交換の駒得を果たし、局面をリードしました。対して渡部女流三段もと金を作って香を取り返し、逆に駒得に。居飛車が盛り返したようにも見えました。

 68手目。西山女流三冠は桂を打って渡部陣に迫っていきます。ここで渡部女流三段は攻め合いに出るか。それとも受けに回るか。本譜、渡部女流三段は銀を引いて受けました。振り返ってみれば、そのあたりから次第に西山女流三冠がペースをつかみ、優位に立ったようです。

 寄せ合いは西山女流三冠に一手の余裕あり。粘る余地を与えず、最後はきれいに渡部玉を詰ませて終局となりました。

 本シリーズは開幕前から、西山女流三冠乗りの声が圧倒的でした。そしてここまでは、その通りの結果となっています。渡部女流三段は巻き返すことができるでしょうか。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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