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豊島将之叡王(31)藤井聡太挑戦者(19)叡王戦第1局終局後インタビュー

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 豊島将之叡王(31歳)に藤井聡太二冠が挑む、将棋の八大タイトル戦、叡王戦五番勝負。第1局は藤井挑戦者が勝ちました。終局後、両対局者にはインタビューがおこなわれました。

第1局を振り返って

藤井挑戦者「(角換わりの序盤で)早い段階で飛車角交換になって、判断が難しかったんですけど。途中で打った角がはたらく前に急な展開になってしまったので、そのあたりは自信がないと思っていました。(豊島叡王から)すぐに動いて来られるのは少し軽視してしまって。△5五銀(直)と出られてみると、こちらの形がやっぱり整う前に戦いになってしまったので、少し苦しくしてしまったのかな、というふうに思っていました。(▲3四角と打ったあたりは)なんとか攻め合いで乗り切れば、というふうには思っていました。(▲8五金から▲6五金と金2枚を連打し)飛車を取れて攻めていける形になったかなと思いました」

豊島叡王「はじめの出だしはちょっと2歩損になってしまったので、あまり自信はなかったんですけど。そのあとちょっと▲3四角のところで対応がわからなかった。なんか指せる順がありそうな気がしたんですけど。でも確かに、わからないまま本譜を指してしまって、▲8五金打たれてダメになってしまったような気がするので。うーん、なんかどっかで別の手というか、もうちょっとなんかゆっくり指すような感じの順で行くしかなかったのかなと」

不二家提供のおやつについて

藤井挑戦者「今回主催の不二家様からおやつを用意していただいて。対局中だと糖分が欲しくなるときが多いので、おいしくいただきました」

豊島叡王「10時と15時と出していただいて。10時のときは自分の手番で難しい局面だったのでなかなか食べられなかったんですけど。まあでも、あとで食べました」

次戦の抱負

藤井挑戦者「第2局、第3局と続けてあるので、しっかり状態を整えて臨めればと思います」

豊島叡王「またすぐあるので、しっかり準備してがんばりたいと思います」

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)、『など。

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