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鬼軍曹・永瀬拓矢王座(28)竜王戦1組優勝で賞金470万円獲得! 2位は久保利明九段(45)

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 5月27日。東京・将棋会館において第34期竜王戦1組ランキング戦決勝▲久保利明九段(45歳)-△永瀬拓矢王座(28歳)戦がおこなわれました。

 10時、対局開始。先手の久保九段は四間飛車に振ったあと角を交換します。久保九段が端9筋から動いたのに対して、永瀬王座は逆サイドの1筋から攻め入ります。互いの玉の近くできわどい応酬が続く、熱戦となりました。

 終局は22時11分。結果は110手で永瀬王座の勝ちとなりました。

 永瀬王座は1組初優勝。賞金470万円を獲得しました。決勝トーナメント(本戦)の表では左端、一番高い位置に配されます。

 永瀬王座は1勝で挑戦者決定戦三番勝負に進出します。

 1組2位の久保九段は賞金116万円。本戦では右端に配されます。

  昨年から多く当たっている久保九段と永瀬王座。公式戦対戦成績は久保3勝、永瀬10勝となりました。

 1組は出場者決定戦も終わっています。

 3位・山崎隆之八段、4位・羽生善治九段、5位・佐藤天彦九段。いずれも一騎当千のつわものです。

 竜王戦本戦が現在の枠組みとなった2006年以降、15期のうち12期は1組から挑戦者が生まれています。今年もそうなるのか。あるいは2組以下からの出場者、藤井聡太二冠などが駆け上がるのか。注目の決勝トーナメントはこれから開幕します。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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