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藤井聡太二冠(18)B級2組全勝通過&順位戦21連勝なるか? 3月10日、中村太地七段(32)と対戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 3月10日。B級2組最終11回戦がおこなわれます。

 前節10回戦では藤井聡太二冠(9勝0敗)と佐々木勇気七段(8勝1敗)の昇級が決まりました。

 藤井二冠は順位戦通算38勝1敗。デビュー以来、過去にこれほど勝った棋士はいません。藤井二冠が作り出す記録はいろいろ規格外すぎて、どう形容していいのかよくわかりません。現在は順位戦20連勝中で、あと1つ勝つと歴代2位タイの21連勝です。

 藤井二冠は最終戦において中村太地七段(6勝3敗)と対戦します。

 中村七段は昇級キャンセル待ち。まずは藤井二冠に勝ち、そして他の3敗勢5人全員が敗れれば、大逆転で昇級できる目が残されています。

 藤井二冠と中村七段は公式戦では2019年、王将戦二次予選で対戦しています。

 結果は藤井七段(当時)の勝ちでした。

 今年度成績(2月25日現在)は、藤井二冠は42勝8敗(勝率0.840)です。

 一方の中村七段は12勝14敗(勝率0.462)です。今年度はやや不振ですが、過去には王座のタイトルも獲得した実力者。2011年度には40勝7敗で史上2位の勝率0.851も記録しています。

 藤井二冠は2月25日現在、公式戦15連勝中です。

 連勝賞もほぼ決まり・・・と思いきや。実は今年度あと全勝すれば、連勝賞の対象とはならず、来年度へと持ち越しになります。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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