30年ぶりの最年少記録なるか? 藤井聡太七段(17)王将挑戦をかけて広瀬章人竜王(32)と矢倉で対戦

最年少記録は30年ぶりに更新されるのか?(記事中の画像作成:筆者)

 11月19日。東京・将棋会館において王将戦リーグ最終局が始まりました。棋譜は公式ページをご覧ください。

 4勝1敗同士で挑戦者決定戦となった▲藤井聡太七段(17歳)-△広瀬章人竜王(32歳)戦は、相矢倉の戦いとなりました。

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王将挑戦者は棋界トップの広瀬章人竜王か? それとも神童・藤井聡太七段か? 11月19日に最終決戦

 対局がおこなわれるのは東京・将棋会館4階の特別対局室。窓側の広瀬-藤井戦と並んで、入口側では▲羽生善治九段(3勝2敗)-△糸谷哲郎八段(1勝4敗)戦がおこなわれています。この2局が並んで指され、また多くの報道陣が駆けつけて、18畳の部屋がいっぱいとなりました。

 対局開始は10時。その10分以上前に広瀬、藤井の両者は席に着き、駒を並べ終えました。

 10時になったことを記録係が告げ、両者一礼をして、対局開始。藤井七段はいつもの通り、初手を指す前に、まずお茶を口にしました。

そして初手は、角筋を開ける手でした。いつもであれば、飛車筋の歩を進める手がほとんどです。

 広瀬竜王は飛車先の歩を伸ばす2手目を指す前に、少し時間を置きました。

 そして3手目。藤井七段は左側の銀を上がります。

「矢倉かあ! ほおー。矢倉ですねえ」

 解説の藤井猛九段が声を上げました。藤井九段だけではなく、本命は角換わりと予想していた人が多かったところ。藤井七段の先手番の矢倉は大変に珍しい選択です。

 現在の将棋界において、トップクラスで多く指されているのは角換わりです。矢倉はずっと主流戦法の一つですが、最近では珍しい。藤井七段がなぜこのタイミングで矢倉を選んだのか、その意図は対局後に明かされるかもしれません。

 最近の矢倉はすぐに戦いが起こることも多いのですが、本局では金銀3枚で組み合う、本格的な相矢倉となりました。

 43手目、藤井七段が玉側の端をじっと突いたところで12時、昼食休憩に入りました。再開は12時40分となります。

 持ち時間は各4時間。通例では、終局は夕方から夜となります。

タイトル初挑戦、初獲得の記録

 タイトル戦挑戦者の史上最年少記録は、1989年12月12日、屋敷伸之五段(現九段)が棋聖戦五番勝負第1局に登場した際の17歳10か月24日です。

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 本局で藤井七段が勝ち、挑戦権を得て、2020年1月の王将戦七番勝負第1局(日程未公表)に登場した際には、17歳5か月で、30年ぶりに記録が更新されます。

 さらにタイトル獲得となれば、屋敷伸之五段が棋聖2度目の挑戦で達成した18歳6か月の記録を抜いて、こちらもまた、史上最年少となります。

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