ノート(175) 突然届いた東京高裁からの召喚状
~工場編(3)
受刑59/384日目
NHK番組が教材に
第4金曜日であるこの日は、工場に配役されて初めてとなる教育的指導日だった。刑務作業が免除され、居室内で教材に基づいて感想文などを書くというものだ。
この日に放送された録音教材は「心の叫び『母の死を目のあたりにした少年』」というタイトルのもので、小学2年の少年が学校から帰宅した際、包丁で刺されて死亡している母親の姿を目撃してしまったという話だった。
少年は父親や祖母と暮らす中で気丈に振る舞いながらもチック症になるなどトラウマを抱え、父親の帰宅が少しでも遅くなると父親の身にも何かあったのではないかと不安を口にしているという。
こうした録音教材を聞くことで、被害者やその遺族の置かれた状況に思いを致すというのが狙いだった。このほか、「健康ミニ情報」や「ストレスについて」といった録音教材も放送された。
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