新型コロナウイルスの影響で2020年7月の開催が危ぶまれている東京オリンピック。中止や延期になった場合、五輪シフトになっている「海の日」「スポーツの日」「山の日」はどうなるか――。

「体育の日」から「スポーツの日」へ

 いつが祝日になるのかについては、「国民の祝日に関する法律」で定められている。そのうちの一つが1964年の東京オリンピックを記念した「体育の日」だったが、法改正で2020年1月から名称が「スポーツの日」に改められた。

 「スポーツを楽しみ、他者を尊重する精神を培うとともに、健康で活力ある社会の実現を願う」というのがその趣旨であり、本来は10月の第2月曜日が祝日となる。オリンピックの中止・延期があっても、この「スポーツの日」の名称が「体育の日」に戻ることはない。

2020年だけ祝日を移動

 問題は、この「スポーツの日」を含めて特別に3つの祝日が、2020年に限り、五輪シフトのために移動していることだ。

 すなわち、「東京オリンピック・パラリンピック特別措置法」により、「海の日」「スポーツの日」「山の日」が次のとおり変更されている。

海の日

 7月の第3月曜日(2020年は7月20日)→7月23日に

スポーツの日

 10月の第2月曜日(2020年は10月12日)→7月24日に

山の日

 8月11日→8月10日に

 2020年の東京オリンピック開会式が7月24日(金)に予定されていることから、その前日である23日(木)から土日を含めて4連休にするとともに、8月9日(日)の閉会式翌日である10日(月)を祝日にしたわけだ。

 大会の円滑な準備や運営などを図るというのがその狙いだ。

再変更には法改正が必要

 ただ、これらはすでに特措法によって移動が実行済みとなっている。

 この特措法の改正が行われない限り、たとえオリンピックが中止・延期になったとしても、2020年の「海の日」「スポーツの日」「山の日」はそれぞれ移動となった7月23日、24日、8月10日のままで変わらない。

 また、その特措法によって2020年限定の措置とされているため、2021年以降は、例えば「海の日」が7月の第3月曜日であるなど、祝日法の原則に戻ることになる。

 もし延期が半年後や1年後、2年後といった時期になれば、新たな開会式・閉会式の日に合わせ、改めてその年の祝日を移動させる法改正が必要となる。

 一方、中止・延期が決まったからといって、先ほどの3つの祝日をもとに戻せば、カレンダーの表記と異なるなど大混乱が予想される。

 2020年の祝日はオリンピックの中止・延期と関係なくそのままにしておく、といった措置が望ましいだろう。(了)

【追記】

 政府は、東京オリンピックの開催が2021年に延期されたものの、2020年の祝日に関する特措法の規定は改正せず、そのままにしておくとした。

 このため、2020年の「海の日」「スポーツの日」「山の日」は、それぞれ7月23日、7月24日、8月10日のままとなる。

 一方、政府は、2021年のオリンピック開会式や閉会式にあわせ、2021年も祝日を移動することとした。国会で改正特措法が可決成立したら、2021年の「海の日」「スポーツの日」「山の日」は、それぞれ次のようになる。

海の日

 2021年は7月22日に

スポーツの日

 2021年は開会式の7月23日に

山の日

 2021年は閉会式の8月8日に(日曜であり翌9日が振替休日)