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「SHEIN」(シーイン)が日本初の試着イベントを開催 大阪・心斎橋に期間限定店 明日22日オープン

松下久美ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表
大阪・心斎橋にオープンする「SHEIN」ポップアップストアのイメージ 同社提供

D2C型の超ファストファッションブランドで、インテリアやキッチン雑貨、さらにはコスメの販売もスタートした「SHEIN」(シーイン)が10月22日、大阪・心斎橋に「SHEIN POPUP OSAKA」をオープンする。今夏に行った5都市を巡回するポップアップストアに続くショールーミング型のポップアップストアだが、今回は日本で初めて、試着サービスを提供することで、「シーイン」のサイズ感や品質、世界観などを体感できる機会を創出する。期間は来年1月27日までの約3カ月間で、営業時間は平日が12:00~19:00、土日祝日は11:00~20:00を予定する。

場所は心斎橋筋の「ユニクロ」心斎橋店跡地だ。2010年に日本初のグローバル旗艦店としてオープンしたもので、建築デザイナーの藤本壮介氏がデザインした、四角いグリッドを並べた真っ白の外観や、コンピュータ制御されたLEDによるカラフルな照明なども話題になったが、2021年8月1日に閉店し空き店舗になっていた。

「SHEIN」を手がけるロードゲットビジネスは、大阪を、そして、なかでも心斎橋のこの物件を選んだ理由について、「日本でも有数のファッション感度の高い方が集まる大阪の中心地、心斎橋において、より多くの方々に『SHEIN』のブランドとサービスを知っていただくためにエリアを選定しました。夏のPOPUPは各会場2日間の開催で、時間も限られており、会場自体も小規模だったので、『行きたいけど行けなかった』というお声をお客さまから多数いただいていました。今回は2023年1月末までのオープンで、会場も大きな店舗での開催になります。前回のPOPUPでは叶わなかった、フィッテングルームの設置や、レディース・メンズ・キッズ・プラスサイズ・ペット・生活雑貨など『SHEIN』の幅広い商品ジャンルの展開や、各商品ジャンルの世界観を反映したフォトブースなどを用意し、よりブランドやサービスを楽しみながら体験いただける空間にしています」と説明する。

日本初のリアルでのお披露目として6月から名古屋、広島、大阪、福岡、新潟の5都市を巡回した「SHEIN POPUP ~JAPAN TOUR 2022~」では、「会場自体は小規模だったにもかかわらず、すべての都市で会場に入りきれないほどのお客様にご来店いただけました。各都市のお客様の中には、SHEINを日頃からご利用いただいている方も多く、『SHEINがこの街にきてくれて嬉しい』『もっとこのようなリアルイベントを開催してほしい』などのご好評の声をいただきました」と振り返る。

今回の心斎橋のポップアップストアでは、1階ワンフロア(床面積834平方メートル、約255坪)を使って、26体のコーディネートと、約800点の商品を展示する。

「今回のPOPUPでは、幅広いジャンルの商品展開と、それらを試着できる9つの試着室を設置することで、ECプラットフォームの枠を超えて購入前の試着を可能にし、これまでにない『SHEIN』の楽しみ方を届けます。特徴である豊富なアイテム数を活かし、どんなシチュエーションでもマッチすることを肌で体験いただけるように、和モダンな雰囲気をはじめとしたナチュラルやトレンドなど幅広いジャンルのフォトスポットにてリアルな世界観を体験いただけます」と同社。前回のポップアップに続き、人気アイテムやギフトカードが当たる「SHEINガチャ」も設ける。

「SHEIN」はEC(Webサイトとアプリ)で販売するD2C(ダイレクト・トゥー・コンシューマー)ブランドで、SNSの総フォロワー数は8,000万以上(2022年9月時点)、2021年の1年間の世界でのダウンロード数は1.9億回を突破。日本国内での累計ダウンロード数は1,200万回(2022年10月1日時点)を超えたという。音楽イベントに協賛したり、9月に開催された東京ガールズコレクション(TGC)に参加したり、TikTokとクリエイターズプログラムを実施するなど、Z世代向けやα世代向けのプロモーションを積極的に行っているが、“SHEIN FOR ALL“をテーマに、実は幅広い客層が着られる・使えるアイテムを扱っていることも訴求を強めているところだ。

▼『SHEIN POPUP OSAKA』 店舗概要

住所:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-2-14 Gビル心斎橋03

期間:2022年10月22日(土)11:00~2023年1月27日(金)

営業時間:平日 12:00~19:00、土日祝11:00~20:00を予定

*修正しました:開店日は10月22日(土)です。

ファッションビジネス・ジャーナリスト、クミコム代表

「日本繊維新聞」の小売り・流通記者、「WWDジャパン」の編集記者、デスク、シニアエディターとして、20年以上にわたり、ファッション企業の経営や戦略などを取材・執筆。「ザラ」「H&M」「ユニクロ」などのグローバルSPA企業や、アダストリア、ストライプインターナショナル、バロックジャパンリミテッド、マッシュホールディングスなどの国内有力企業、「ユナイテッドアローズ」「ビームス」を筆頭としたセレクトショップの他、百貨店やファッションビルも担当。TGCの愛称で知られる「東京ガールズコレクション」の特別番組では解説を担当。2017年に独立。著書に「ユニクロ進化論」(ビジネス社)。

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