私の「債券ディーリングルーム」というサイトには、「日本国債の歴史年表」というページがある。ここには明治から現在にいたる国債を中心とした金融市場の歴史をアップしている。2019年分の12月までも追加したこともあり、この年表の2019年の項目をみながら、2019年に何が起きていたのかを振り返ってみたい。

「日本国債の歴史年表」

 1月には「再び日本の長期金利がマイナスに」とある。世界的な長期金利の下方トレンドが継続していたことから、円債の利回りも低下し、再び日本の10年債利回りもマイナスとなった。この背景には米中の関税合戦と、それによる世界経済の減速懸念があった。1月には「毎月勤労統計の不適切調査問題」もあった。

 2月に「1万円札流通高が初めて100兆円を突破」とある。キャッシュレス化が日本では遅れているとの認識も強いが、これは個人的には疑問である。ただし、現金が多く使われていることもたしかである。

 4月に「ギリシャの長期金利が2006年1月以来の水準に低下」とある。あれだけ騒がれた欧州信用不安は後退したことの現れとともに、世界的な金利低下の影響もあった。

 4月に財務省は9日、千円、5千円、1万円の紙幣(日本銀行券)を2024年度上半期に一新すると発表した。

 5月に年号が平成から令和に変わった。また、10年債利回りは2016年8月以来のマイナス0.100%に低下した。6月には債券先物が過去最高値を更新した。7月には欧州の国債利回りが軒並み過去最低を更新するなど、長期金利の低下が止まらないような状態に。

 7月のFOMCでは政策金利を年2.25~2.50%から2.00~2.25%に引き下げた。予防的利下げだそうだが、9月と11月のFOMCでも0.25%ずつ引き下げた。

 9月に日本の長期金利がマイナス0.295%と過去最低に接近したが、ここがボトムとなった。同じようなタイミングで、欧米の長期金利もボトムアウトし、トレンドが変化して利回りは上昇基調となる。

 10月に日本では消費税が8%から10%に2%引き上げられた。10月のECB政策理事会では包括的な緩和策を決定したが、10月末で退任するドラギ総裁の置き土産となった。これにはドイツなどの参加者が反対し、ECB内に亀裂が発生。11月からは新総裁にラガルド氏が就任した、

 12月のFOMCでは金融政策の現状維持を決定し、利下げを停止した。

 日銀に関しては4月に「フォワードガイダンスを変更し明確化した(政策変更ではない)」。しかし、1年を通じて金融政策の変更はなかった。今年は変更が果たしてあるのであろうか。