開幕からソトとオースティンがいれば12得点増え、DeNA打線はセリーグ最強だった

 待ちに待ち焦がれた初勝利は開幕9戦目。三浦大輔新監督率いるDeNAはここまで15試合を消化して3勝10敗2分の最下位と苦しい戦いが続いている。苦戦の大きな原因の1つは新型コロナウイルス感染拡大対策のため外国人選手の合流が遅れたこと。ルーキーの牧秀悟が打率.383(リーグ3位)、4本塁打(リーグ3位タイ)、14打点(リーグ2位)と素晴らしい働きを見せていることは嬉しい誤算だがやはり純国産打線ではやや迫力に欠ける。三浦監督はソトとオースティンについて13日からの登録を明言しており、ようやくDeNAらしい本来の強力打線が組めそうだ。

助っ人2人を加えた打線はリーグトップの得点が見込まれる

 昨季のオースティンは来日1年目ながら打率.286と3割近いアベレージを記録し、故障の影響で出場は65試合にとどまったが20本塁打、56打点を挙げOPSは.969と好成績を残した。これはセリーグの平均的な打者が同じ打席数に立った場合より約19点多くの得点を生み出していたことになる。ソトは来日した2018年から2シーズン続けて40本塁打を放ち、成績を落とした昨季でさえ25本塁打はチームトップ。やはりなくてはならない存在だ。昨季のソトはセリーグの平均的な打者が同じ打席数に立った場合より約8.3点多く得点を生み出していたことになる。

 もしこの2人が今季の開幕からスタメンに名を連ねていたらどうなっていただろうか。オースティンが昨季と同じレベルの打撃パフォーマンスで1試合4打席、15試合で60打席に立ったと仮定すると今季のセリーグの平均的な打者より約5.1得点多く生み出すことになり、ソトは過去3シーズンを平均した打棒を発揮したとすると60打席で約3.9得点多く生み出すことになる。DeNAの54得点はセリーグ2位、そこから約9点増えればリーグトップの阪神(65得点)に匹敵する攻撃力となる。

 しかも2人がスタメンとなった場合、ソトはファーストで牧がセカンドに就くことが予想される。今季のDeNAのセカンドは田中俊太を中心に中井大介と大和、牧と柴田が起用されていた。3番を打つ牧をオーダーから外すわけにはいかず柴田はショートを守るだろう。田中と中井、大和は全員打率1割台とまだ本調子でなく生み出した得点はセリーグ平均を下回っている。もしこの3人の合計打席数61をそのままソトに置き換えると増える得点は約3.9点ではなく約7.2点。オースティンが入る外野は佐野恵太が不動のレギュラーで、残り1枠を相手投手の左右や調子によって神里和毅、桑原将志、関根大気が争うことになっていただろう。この3人の打撃成績の合計を得点換算するとリーグ平均を少し上回る程度であり、もしオースティンが60打席に立っていれば約4.9点の得点増が見込まれる。つまり助っ人2人が開幕からいれば得点は約12点多かったことが予想され、阪神を上回るセリーグトップの66得点を叩き出していた計算になる。

 ただしDeNAの課題は打力よりも12球団ワーストの76失点が示すようにディフェンス面にある。QS率20%の先発陣が安定しない限り優勝戦線に食い込むことは難しいが、打線強化で五分に近い戦いは出来るはずだ。本拠地の横浜スタジアムは本塁打が出やすく打者有利の球場として知られている。投手陣が整備出来るまでは取られてもそれ以上に取り返す、攻撃的な野球で上位進出を目指す。