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菊池超えなるか。143試合ならセカンド捕殺で日本記録更新ペース。

小中翔太スポーツライター/算数好きの野球少年

大胆なポジショニングでアウトを奪う大城

 時に2塁ベース後方近くまで寄り、時に1、2塁間を締め、センター前やライト前に抜けそうな打球に追いつき自慢の強肩で刺す。大胆なポジショニングで魅せる大城(オリックス)が守備でチームに貢献している。

 15試合で1失策、守備率は.989と高い。守備率は守備機会にどれだけ失策を犯さなかったか、上手さを表したもの。他の守備指標としては(刺殺+捕殺)÷守備イニング×9で計算されるRF(Range Factor)がある。これは1試合でどれだけのアウトに関与したかを示し、守備範囲の目安となる指標だ。NPBは守備イニングを公開していないため(刺殺+捕殺)÷試合数の簡易RFが使われることが多い。セカンドならば5.0以上あれば守備範囲が広いと考えられる。

 大城の簡易RFは5.8。パリーグ2位の外崎(西武)が4.87だから頭一つ抜けている。

セリーグでは山田が奮闘。菊池超えなるか。

 もちろんまだ試合数が少ないため、あくまでも参考程度。例えば外崎も昨季は5.75と優秀な数値を残しており、今後逆転することも十分考えられる。それでも大城の貢献は間違いないようで捕殺は15試合を終えた時点で56個、もし例年通り143試合行われていれば年間534個ペース。これは2014年に菊池(広島)が記録したセカンドのシーズン捕殺記録、535個に匹敵する。2014年は144試合制だったため試合数が同じなら更新ペースだ。セリーグでも山田(ヤクルト)が14試合で53捕殺、こちらは143試合換算でも年間541個と正真正銘の日本記録更新ペースでゴロをさばいている。

 前人未到のトリプルスリー3度という偉業を成し遂げている山田は、セカンド守備でも毎年5.0以上の簡易RFを記録しており特に2014年、2015年は5.69、5.66と非常に優秀。今季も5.79と攻守両面でチームを引っ張っている。

 日本記録保持者の菊池も負けていない。菊池は捕殺数だけでなく刺殺数も多く2013年と2014年の簡易RFは驚異の6.2超え。これを上回るのは至難の業だ。守備面で開幕ダッシュに成功した大城と山田はこの高い高い壁にどこまで迫り、あるいは越えられるか。セカンド守備に注目のシーズンとなりそうだ。

スポーツライター/算数好きの野球少年

1988年1月19日大阪府生まれ、京都府宮津市育ち。大学野球連盟の学生委員や独立リーグのインターン、女子プロ野球の記録員を経験。野球専門誌「Baseball Times」にて阪神タイガースを担当し、スポーツナビや高校野球ドットコムにも寄稿する。セイバーメトリクスに興味津々。

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