小谷野、中島、ブランコ、バリントンを獲得と例年になく積極的な補強を行ったオリックス。エース・金子の残留が決まり優勝出来る選手層の厚みが整った。

内野の控えにレギュラークラスがひしめく

日本ハムから移籍となった小谷野とポジションが重なるのがヘルマン。今季の打率.250、OPS.668は強打の選手が多い三塁手としては物足りない。30盗塁は立派な成績だが失敗も16個と多い。盗塁成功率は70%は欲しいところだが65.2%。その選手1人で打線を組んだら何点入るかを示すRC27は3.57点とやや迫力に欠ける。一方、かつて4番も務めた小谷野のRC27は5.29点。ただヘルマンも西武に在籍した2013年には打率.313、OPS.814、RC27は5.92を記録しており調子によって使い分けると考えればかなり幅が広がる。

更に内野の補強として日本球界に復帰した中島を獲得。今季のオリックスは安達、平野で二遊間を組むことが多かったが、中島にはこの2人には無い長打力がある。安達の長打率は.356で平野は.319。中島は渡米前の2012年には.451を記録しており、NPB11年通算では.472。三塁手にしても二遊間にしてもこの中の2人は控えにまわるのだから選手層の厚さがうかがえる。

外国人選手では退団したペーニャの代わりに主砲としての役割が期待されるブランコ、ローテーションを守れば2桁勝利も期待出来るバリントンを獲得。共に日本での実績が豊富で「メジャー通算◯◯」との触れ込みで来る新外国人選手よりも確実性が高いだろう。

そして絶対的エース・金子もオリックスの一員として2015年シーズンを戦うことを決めた。これはどの補強よりもチームにとって大きい。なぜならオリックスのストロングポイントは圧倒的な投手力であり、その中心にいるのが金子だからだ。

近年最強クラスの投手陣は来季も健在

チーム失点468点は12球団トップ。低反発球が使用された2年間を除けば、近年でこれを上回るのはリーグ優勝を果たした2006年の日本ハムだけ。その前となると1998年にやはりリーグ優勝を果たした横浜まで遡る。今季のチーム失点2位がソフトバンクの522失点だからいかに抜きん出ていたかがわかる。また、被本塁打87本、奪三振1127、与四球419は全てリーグトップ。もちろん金子の貢献が大きく1試合当たりの被本塁打は0.33(パリーグ1位)、奪三振9.38(パリーグ2位)、与四球1.98(パリーグ2位)と全ての面でハイレベル。最多勝、最優秀防御率という結果もそうだが、投球内容自体も非の打ち所がない。平均的な投手が同じイニングを投げた場合と比べて金子が防いだ失点は36点。エースの活躍無くして12球団唯一のチーム失点400点台はあり得なかった。

新戦力ばかりに目が向けられがちだが金子の他にも守護神・平野、勝利の方程式の一角・馬原、打撃3部門で自己最高成績を残した糸井もFA流失することなく揃って残留。今季優勝したソフトバンクとはゲーム差無し、勝率の差はわずかに2厘だった。創立50周年の今季、惜しくも及ばなかったパリーグの頂点へ向けてオリックスの本気の補強が完成した。