「金正恩氏に『長男』…青白く痩せて公開避けている」は韓国情報
韓国紙・中央日報は25日、英大衆紙デイリーメールの報道を引用し、北朝鮮の金正恩総書記(国務委員長)の「息子」について次のように伝えた。
英大衆紙デイリーメールが23日に伝えたところによると、チェ・スヨンと名乗る元韓国国家情報院職員が北朝鮮消息筋の話として「長男の容貌が身体的に魅力的でなく金委員長が息子を大衆の前に公の席に出さずにいる」と主張した。
チェ氏は「ふくよかで栄養状態が良く見える父や妹と違い、(金委員長の)息子は青白くやせているという。息子は曽祖父である金日成(キム・イルソン)主席と全く似ていないと聞いた」と話した。
しかし正しくは、チェ・スヨン氏のこのコメントは、韓国の英字紙であるThe Korea Timesの昨年11月21日付の記事で紹介されていたもので、デイリーメール記事はその引用報道である。
いずれにせよ、金正恩氏の家族、とりわけ彼の後継者になる可能性のある子どもたちの情報については、国際的な関心が高い。ただ、彼に息子が存在するかどうかは写真などにより確認されてはおらず、いまだ「情報」の域を出ていないのが現状だ。
仮に金正恩氏の息子の要望に関する報道が事実だとしても、そのことが、金正恩氏が現時点で娘を公開の場に出していることの理由とは直結しない。息子にせよ娘にせよ、将来的には容貌が変わる可能性もある。
いずれにせよ、金正恩氏の後継者が誰になるかは、権力継承が行われる時点の内外の情勢の中で、北朝鮮がどのような状況にあるかだ。現在とあまり変わらない状況であれば、後継者にはまず「恐怖政治」の資質が求められる。
(参考記事:「女性16人」を並ばせた、金正恩“残酷ショー”の衝撃場面)
まだ幼い娘や息子(いるならば)にその資質があるかどうか、今の段階で見極めるのは難しい。
また、いま40歳の金正恩氏は健康管理さえうまくいけば、あと40年、あるいはそれ以上にわたり長期独裁を続ける可能性がある。そのときの北朝鮮の姿を、今から見通すのは難しい。
だから、いま我々が目にする金正恩氏とその家族の姿から、将来の北朝鮮の権力機構の形を見出そうとする努力には、自ずと限界があるのだ。