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たった千円でワールドシリーズに招待されて、始球式を投げられるチャンス到来!

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
ALL IN CHALLENGEに出品されたワールドシリーズでの始球式の権利

 ワールドシリーズ第1戦で始球式を投げる。

 野球ファンならば誰もが夢見る光景が現実のものになるかもしれない。しかも、たった10ドル(約1100円)で!

 それだけではない。MLBから「特別ゲスト」としての招待されるので、試合開催都市までの飛行機代と滞在宿泊費もMLBが負担してくれる。

 新型コロナウィルスの影響で経済的に苦しむ子供や老人、感染防止・治療の最前線で対応してくれている方々に食料を提供するために、スポーツ界が協力する『オール・イン・チャレンジ』というチャリティ・サイトがアメリカのスポーツ・ファンの間で大きな話題となっている。

 NBAフィラデルフィア・76サーズのオーナーで、アメリカ4大スポーツ・リーグのオフィシャル・パートナー契約を結ぶファナティック社のマイケル・ルービン氏がスポーツ界のスター選手やリーグに協力を呼びかけると、多くの賛同を得て始まったこの企画。

 出品されている商品が「夢のような商品」ばかりで、開始から僅か1日で500万ドル(約5億5000万円)以上の寄付金を集めている。

 例えば、MLBが出品したのが「ワールドシリーズ第1戦で始球式ができる権利」。始球式ができるだけでなく、飛行機代や2泊分の宿泊費もMLBが負担。2枚分の試合観戦チケットも付いてくる。

 10ドル(約1100円)を寄付すると10口、50ドル(約5500円)だと100口の抽選権利が付いてくる。

 始球式だけでは物足りない。アメリカの4大リーグで選手としてプレーするのが夢だという方には、NBAダラス・マーベリックスの名物オーナー、マーク・キューバン氏が出品した「選手としてマブズと1日契約を結ぶ権利」がお薦めだ。

プレシーズンのホームゲームでマブズと正式な1日契約を結び、プレシーズン戦では試合前の練習で本物の選手たちと一緒に練習。試合中は選手と同じユニフォームを着てベンチに座り、リック・カーライルHCに名前を呼ばれたら、選手と交代で試合が行われているコートに出ていきフリースローを打てるというもの。

 ホームゲームではなく、選手と一緒にアウェイゲームの遠征に行きたい方はNFLサンフランシスコ・49ナーズが出品している「ナイナーズと一緒に遠征へ行く権利」はどうだろう?

 チームの専用機に選手と一緒に乗って、遠征先の都市まで移動して、選手たちと同じ高級ホテルに泊まる。試合前日の夜には選手たちが参加するチームディナーにも参加でき、試合前にはジョン・リンチGMと一緒にフィールドで練習を観られる。最高の席で試合を観戦した後は、試合後のロッカールームへ足を運んで選手たちを激励する。

 ただし、こちらの権利は抽選ではなくオークション。500ドル(約5万5000円)から始まったオークションは1日で1万ドル以上(約110万円)まで跳ね上がっている。

 NFL関係では、歴代最高の選手と呼ばれているトム・ブレイディが「バッカニアーズのホーム初戦にご招待」を出品。

 こちらもただ試合に招待するのではなく、試合後にはブレイディが夕食にも招待してくれて、試合で使ったユニフォームとスパイクをプレゼントしてくれる。5万ドル(約550万円)で始まったこちらの権利は、1日で12万ドル(約1320万円)まで上昇中だ。

 ブレイディのライバル、ペイトン・マニングはプロ級の腕前を誇る「一緒にゴルフをラウンドできる権利」を出品。ブレイディと同じく5万ドルでスタートして、1日で7万ドル(770万円)になっている。

 プロレス・ファンには「ジ・アンダーテイカーとディナーを食べれられる権利」が用意されている。

 ”デッドマン”が食事中にどれだけ話してくれるのかは不明だが、饒舌な”アメリカン・バッドアス”版のジ・アンダーテイカーならば楽しいディナーとなりそうだ。ジ・アンダーテイカーが試合で着用したガウンをプレゼントしてくれるので、家に帰ってからもジ・アンダーテイカーの気分を味わえる。2500ドル(約27万5000円)からのスタートだったが、1日で8000ドル(約88万円)を超えている。

 他にも数多くの超豪華な商品が出品されており、高額商品には手が出なくても、スポーツファンならば見ているだけでも楽しい。

 抽選方式のチャリティーならば世界の役に立てる上に、宝くじをよりも良い夢を見られる。

 このチャリティ運動はスポーツ界の枠を超えて芸能界にも広がっており、レオナルド・ディカプリオとロバート・デニーロが出演する映画の通行人役の権利なども出品されている。

 ぜひとも日本のスポーツ界、芸能界にも広がって欲しいチャリティ運動だ。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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