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日本人2人目のNBA選手を目指す渡邊雄太がネッツの一員としてサマーリーグ参戦を表明

三尾圭スポーツフォトジャーナリスト
NBAサマーリーグへの参戦を表明した渡邊雄太(三尾圭撮影)

 6月21日(日本時間22日)に行われたNBA新人ドラフトでは、日本人選手としては1981年の岡山恭崇以来となるドラフト指名が期待されたジョージ・ワシントン大学の渡邊雄太だが、残念ながら名前を呼ばれることはなく指名は見送られた。

 ゴールデン・ステート・ウォリアーズから8巡目で岡山が指名された1981年のドラフトは、各チームに10巡目まで指名権が与えられ、合計で223選手が指名を受けたが、今では2巡目合計60選手しか指名されない狭き門となっている。

 ドラフトでは指名されなかった渡邊だが、これは想定範囲内のことであり、田臥勇太に続く日本人2人目のNBA選手への道は閉ざされた訳ではない。

 ドラフト翌日、渡邊はブルックリン・ネッツの一員としてサマーリーグに参戦することをツイッターで発表。サマーリーグでアピールして、秋のトレーニングキャンプ参加を目指していく。

 ジョージ・ワシントン大学では1年生から主力として活躍して、4年生だった今季は全33試合に先発出場。チーム最多となる試合平均16.3得点を叩き出しただけでなく、A-10カンファレンスの年間最優秀守備選手にも選ばれた。

 ちなみに今年のNBAファイナルを制したウォリアーズのエース、ステファン・カリーもA-10カンファレンスに所属するデビッドソン大学の出身だ。

 ボストン・セルティックスで監督として9回、球団フロントとして7回の合計16回もNBA優勝を成し遂げたレッド・アワーバックの母校として知られるジョージ・ワシントン大学は、これまでに12人のNBA選手を輩出している。

 そんなジョージ・ワシントン大学にて、渡邊は大学歴代2位となる通算147ブロックと134試合出場を記録している。

ジョージ・ワシントン大学のエースとしてチームMVPにも選ばれた渡邊雄太(三尾圭撮影)
ジョージ・ワシントン大学のエースとしてチームMVPにも選ばれた渡邊雄太(三尾圭撮影)

 

 ドラフト前にはネッツを始め、ワシントン・ウィザーズ、フィラデルフィア・76サーズ、アトランタ・ホークス、インディアナ・ペイサーズ、オクラホマシティ・サンダー、フェニックス・サンズ、ウォリアーズと8チームからワークアウトに呼ばれただけでなく、イタリアで開催されたNBAグローバルキャンプにも参加。NBAのスカウトやコーチ陣から高い評価を受けている。

 ドラフトされなくても、サマーリーグで結果を残し、秋のトレーニングキャンプに招待され、NBA選手の座を勝ち取った選手は数多くいる。

 ジョージ・ワシントン大学で渡邊と一緒にプレーしたパトリシオ・ガリーノ(2016年卒)とタイラー・キャバナー(2017年卒)もドラフト外からサマーリーグで活躍して、NBAのロースターを勝ち取っている。身近に同じ道を辿った選手がいるだけに、渡邊は自らがNBAに入る道を描きやすいはずだ。

 渡邊が参戦するNBAサマーリーグは、7月6日から17日までラスベガスにて開催される。

スポーツフォトジャーナリスト

東京都港区六本木出身。写真家と記者の二刀流として、オリンピック、NFLスーパーボウル、NFLプロボウル、NBAファイナル、NBAオールスター、MLBワールドシリーズ、MLBオールスター、NHLスタンリーカップ・ファイナル、NHLオールスター、WBC決勝戦、UFC、ストライクフォース、WWEレッスルマニア、全米オープンゴルフ、全米競泳などを取材。全米中を飛び回り、MLBは全30球団本拠地制覇、NBAは29球団、NFLも24球団の本拠地を訪れた。Sportsshooter、全米野球写真家協会、全米バスケットボール記者協会、全米スポーツメディア協会会員、米国大手写真通信社契約フォトグラファー。

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