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マイクタイソンがエキシビションで電撃復帰 相手はお騒がせYouTuber

木村悠元ボクシング世界チャンピオン
(写真:REX/アフロ)

ボクシング元ヘビー級世界王者マイク・タイソン(57=アメリカ)と、YouTuberでプロボクサーのジェイク・ポール(27=アメリカ)の対戦が発表された。試合は7月20日アメリカで開催され、Netflixで独占配信される。

タイソンについて

タイソンは言わずと知れたボクシング界のレジェンドで、元ヘビー級統一チャンピオンだ。

1985年にデビューしてから、連続KO勝利を続け、1986年にヘビー級タイトルを獲得。その後ヘビー級史上初、3団体統一に成功した。

平均身長が2m前後のヘビー級ボクサーの中で、178cmと小柄だが、スピードと破壊力を武器に、相手を一撃で仕留めてきた。

インパクトのある試合運びで人気を博し、輝かしい実績を残してきた一方、耳噛み事件や、暴行事件などによる収監など、数々のスキャンダルも起こしてきた。

キャリア終盤では連敗も喫し、2005年に引退。波乱に満ちた現役生活に幕を閉じた。

引退後の2020年には、元4階級王者のロイ・ジョーンズ・ジュニアとのエキシビションマッチで現役復帰を果たした。

そこから4年ぶりのリング復帰戦となる。

ジェイク・ポールとは

ジェイク・ポールはアメリカ出身の人気YouTuberで、兄のローガン・ポールと共にプロボクサーとしても活動している。

2020年にデビューし、KO勝利。これまでの戦績は10戦9勝(6KO)1敗だ。数字だけ見れば好成績だが、対戦相手は元アスリートや格闘家など話題性重視で、強豪との対戦経験は少ない。

昨年には現WBCヘビー級王者のタイソン・フューリーの異母兄のトミー・フューリーと対戦し2-1の判定で初黒星を喫している。

ボクシング歴は浅いが、YouTuberとして影響力があり、2050万人の登録者数を誇っている。

しかし、タイソン同様問題行動が多く、数々の裁判沙汰を起こしているトラブルメーカーだ。

今回の対戦が決まったのもその話題性の高さからだろう。

勝敗は

両者の年齢差は30歳ほどあるが、実績だけ見ればタイソンが有利だろう。

ウエイト差を考えても、ヘビー級を主戦場としてきたタイソンは100キロ近くの体重があるのに対し、ジェイクはヘビー級のひとつ下の階級であるクルーザー級(90.7kg)を主戦場として戦ってきた。

10キロの体重差は、パンチ力だけでなく、距離感や、プレッシャーのかけ方など全てにおいて不利に働く。

タイソンの57歳という年齢を考えれば、スピードや体力は衰えているだろうが、それを補うパワーを持っている。

リングから遠ざかっていても、現役時代の感覚は残っているものだ。トレーニングを積めばある程度戻ってくるだろう。

しかし、タイソンがあまりトレーニングをこなさない状況であれば、現役で実践をこなしているポールにも勝機はある。

タイソンの仕上がり次第で、結果は大きく変わってくるだろう。

海外ではメイウェザーをはじめ、引退したボクシング界のレジェンド達がリングに立つ機会が増えている。

タイソンは、前回のロイ・ジョーンズとのエキシビションマッチで約1000万ドルのファイトマネーを手にしたとも言われている。

話題性があるポールと試合をすれば、それに近い金額を手にすることになるだろう。過去の名声で、現役で活躍するファイター以上のファイトマネーが手に入る。

今回の試合について一部のボクシングファンからは「チャリティーならいいが、やめてほしい」「商業目的すぎる。悲しいし、見たくない」など、ネガティブなコメントも多かった。

現役時代のタイソンを見ているファンにとって歓迎できる試合ではないようだ。年齢も重ねているだけに、危険な試合となることだけは避けて欲しいところだ。

試合は7月20日(米国時間)Netflixにて独占配信される。

元ボクシング世界チャンピオン

第35代WBC世界ライトフライ級チャンピオン(商社マンボクサー) 商社に勤めながらの二刀流で世界チャンピオンになった異色のボクサー。NHKにて3度特集が組まれ商社マンボクサーとして注目を集める。2016年に現役引退を表明。引退後に株式会社ReStartを設立。解説やコラム執筆、講演活動や社員研修、ダイエット事業、コメンテーターなど自身の経験を活かし多方面で活動中。2019年から新しいジムのコンセプト【オンラインジム】をオープン!ボクシング好きの方は公式サイトより

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