374億円宝石ドロボー ロンドン警視庁が7人逮捕
英ロンドン中心部の宝飾店街ハットン・ガーデンにある貸金庫業者の金庫が破られ、大量の現金や宝石類など推定2億ポンド(約374億円)が盗まれた事件で、ロンドン警視庁(スコットランド・ヤード)は19日朝から、ロンドンや英南東部ケント州の12カ所を捜索、48~75歳の白人7人を逮捕した。
捜索で宝石類などが発見されたため、盗難品との照合を急いでいる。
被害に遭ったのはハットンガーデン・セーフデポジット社の貸金庫。4月2~5日のイースター(復活祭)ホリデーを狙った犯行で、ハットンガーデン・セーフデポジット社の貸金庫には多くの宝石商が在庫品や宝石類、現金を預けていた。
犯人グループはビルの共用エレベーターを止め、ワイヤを伝って地下室に侵入。大型ドリルで貸金庫のコンクリート壁に人1人がようやく通り抜けられる奥行き50センチ、幅45センチ、高さ25センチの穴を貫通させていた。
さらにバールやグラインダーなどを使って72個の貸金庫を壊して、現金や宝石類が入った56個のセーフティーボックスを持ち去っていた。
犯行時刻とみられる4月3日未明、何者かが侵入したことを知らせるビルの警報が作動したが、正面玄関も裏口も施錠されていたため、異常に気づかなかった。警察に通報があったのは連休明けの同月7日で、大型ドリルなどの機材は現場に放置されていた。
(おわり)